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2005年8月15日

設問:アメリカの介入は是か非か?

これはアメリカ外交、世界秩序、そして何と言っても今話題のレジーム・チェンジを語るうえできわめて重要な問いかけである。どうも世界各国の市民はアメリカの介入について相反する感情を抱いているように思われる。一見するとアメリカと地球市民社会は常に対立しているように思えてしまう。だがこれは違う。アメリカ外交を注意深く見るとわかる。イラク戦争の最中には数多くのいわゆる「グラスルーツ」団体が、サダム・フセインに対するアメリカの攻撃を非難した。だが不思議なことに、こうした団体や活動家はリベリアに対してはアメリカの介入を要請していたのである。さらにビルマ(ミャンマー)での人権侵害をやめさせるために、アメリカの圧力行使まで要請していたのである。普段からこうした団体や活動家は、傲慢、好戦的、誇大妄想という語をきわめてアメリカの介入を非難している。一体何があったのだろうか?

この問題の鍵となるのは、アメリカという国の性質にある。アメリカは共和国であると同時に帝国でもある。共和国としてのアメリカは市民の自由を保障し、旧世界の汚れた権力政治から一線を画している。一方で帝国としてのアメリカは世界の安定と自由秩序を力づくで維持している。現在のアメリカ帝国がビクトリア女王治世下の大英帝国の後継者であることは疑いの余地はない。アメリカは物理的強制力をもって、自由の価値観と世界の安定の拡大への使命を負っている。世界各国の市民はこれに対して愛憎入り混じった感情を抱いている。

閲覧者の貴方はどう思うだろうか?アメリカの介入は是か非か?どんな答えを用意してくれるかな。

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アメリカのリーダーシップ/世界秩序」カテゴリの記事

コメント

私の答えはもちろん「是」です。この世の中にフリーランチなんてものは存在しません。自分の国の平和を維持する為には対岸の火事の火の粉がわが身に降りかからないように絶えず努力する必要があります。世界の安定はアメリカの安定にも繋がるのだと思います。
でも正直言って私は民主党政権は信用しません。そこがちょっと複雑な心境です。

アメリカ帝国主義を批判しながら、都合によってアメリカの介入を求めるなど国際世論とは本当に難しいものです。

是も非もない。 アメリカは強い。
その強さをどう利用し、日本の国益を
確保するかがネオリベラル日本の課題だ。
アメリカの一国主義は当分続きそうだが、
アメリカが正義だなどと少しも考えるべきじゃない。

多くの国では力と理念が政策の土台となります。ただの国益の計算だけでは、国際政治は乗り切れません。

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