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2005年11月 1日

ワシントン国際会議参加

この度、11月7日及び8日にかけて開かれるワシントンでの国際会議に参加することになりました。一つはカーネギー国際平和財団の大量破壊兵器不拡散プロジェクトが主催する大型の会議で、世界の大量破壊兵器の現状について影響力のあるゲストを迎えて講演や討論が行なわれます。大量破壊兵器不拡散プロジェクトはカーネギー平和財団の中心となるプロジェクトで、このイベントは同財団が主催する他のものに比べて桁外れに大規模です。

主なゲストは以下の通りです。

モハメド・エルバラダイ国際原子力機関事務局長

サムエル・ボドマン米エネルギー長官

ウィリアム・ペリー元米国防長官

サム・ナン元米上院議員(民主党)

リチャード・ルーガー米上院議員(共和党)、上院外交委員長

ブッシュ現政権のエネルギー長官とクリントン前政権の国防長官の「呉越同舟」をはじめ、見どころが多いです。この他にもハビエル・ソラナEU委員長の側近や駐米エジプト大使といった内外からのゲストも加わります。出席者にはワシントンのシンクタンクや政府、メディアなどの関係者が多いのですが、NGOの他に学生も多く参加しています。

特にイランと北朝鮮の核兵器の問題はかなり白熱しそうです。

大量破壊兵器の不拡散は今やアメリカ外交の重要な課題です。当ブログでも折りに触れて核兵器についての記事を投稿してきました。そうした意味でも、東京に戻ってからこの会議の報告記事を投稿するのは有意義だと思われます。余裕があれば、滞在先ホテルの共有パソコンからでも生の記事が書ければとも思っていますが、そこまでできるかどうかはわかりません。

もう一つはウッドロー・ウィルソン・センターが主催する会議で、英国ノッティンガム大学のアレックス・ダンチェフ教授を迎えてアメリカとヨーロッパの橋渡し役となるイギリス外交をテーマにしています。ウッドロー・ウィルソン・センターは1968年に議会の承認を得て設立されたシンクタンクで、ホワイトハウスの目の前にあります。英米特別関係と大西洋同盟も当ブログの重要な課題です。こちらの方も良い報告ができればと思います。

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コメント

いつも楽しく拝見させていただいています。私もアジア偏重が日本の将来にダメージを与えると私は考えています。現代に一党独裁国家が存続しているのが奇跡で、もし恩を売っても証文があっても無視するのが独裁国家の特権ですから、中国に偏重するのは絶対的に危険と思います。私はコンピュータ初心者なのですが、今夏、ブログとホームページを起ち上げました時間があれば見て下さいね。

私もブログやコンピューターは初心者レベルです。山崎さんのブログやHPにある株の話はよくわからないのですが、今後も閲覧したいと思います。

>ブッシュ現政権のエネルギー長官とクリントン前政権の国防長官の「呉越同舟」をはじめ

何時だか日経の朝刊でアーミテージ氏の呼びかけで超党派で極東戦略についてのミーティングやっているという話を読んで感慨深く思った記憶があります。

ペリー国防長官で思い出すのは96年の台湾海峡危機ですね。よく「米国はいざという時日本を護ってくれるのか」という懐疑論を撒き散らす輩がいますが、あの「クリントン民主党政権」の時に起こった台湾海峡危機というのが一つのサンプルなのかな、と最近その舞台裏を知って感慨深く思った次第です。
(その当時はまだ大学生だったなぁという意味でも感慨深いですが)

いつもコメントいただき、ありがとうございます。

>よく「米国はいざという時日本を護ってくれるのか」という懐疑論を撒き散らす輩がいますが

日本にある米軍基地は極東のみならず中東まで睨みを効かせているので、この「特別な価値」を多いに訴えておくべきです。太平洋からインド洋に至るまで、これほど信頼のおける基地を提供できる国は他にありません。日本はただアメリカに守ってもらうのではなく、米軍の極東そして中東戦略になくてはならない存在であるという価値を日本の政府も国民も認識すべきです。

日米同盟と世界をどう渡り合うか、薗大前提はこれにつきると思います。

こちらこそいつも有難うございます!

>日本はただアメリカに守ってもらうのではなく、米軍の極東そして中東戦略になくてはならない存在であるという価値を日本の政府も国民も認識すべきです。

ご指摘の部分は私も最近とみに感じるところです。九州に戻ってまいりましたら、稲嶺知事がどうのこうのといったニュースをよく見るのですが、「日本における米軍というのは、伊達や酔狂で駐留しているわけではなく、云々」と小学生でも解る様に説明してやる必要があるのでは?と呆れて見ています。
米ソ冷戦の頃は、その大きな枠組みの中でまぁのんびりできたのでしょうが、ポスト冷戦後の今日、<不安定の弧>と呼ばれる地域をよく見てごらんなさいよと言いたいですね。
そういった<現状認識>の欠如は致命的であり、亡国の途です。念仏平和主義者同様、小林よしのりみたいな感情的な反米論撒き散らす連中も同様だと思いますが。(汗)

かつて橋本首相が国債の売却など下らぬことを言ってアメリカの反感だけをかいましたが、そんなことよりもこのような本当の日本の価値を訴えるべきです。そうすれば不快感も反感も抱かれずにすみます。

ところで、そちらのブログ記事にTBしました。宜しく。

>本当の日本の価値を訴えるべきです

舎様のコメントや投稿には毎度ながら深く共感いたしますし、勉強になります。(礼)
同床異夢と申しますか、先月末の「2プラス2」から今回の日米首脳会談を見ていると、舎様が仰っている理想レベルとの乖離が物凄くあるんではないかという危惧感を逆に感じます。
仰るとおり、同盟の相手国としての能動的なところを見せるというのは、日米という二国間の枠組みに止まることではなく、それを軸に国際社会へのプレゼンス増大の「はじめの一歩」(補助輪みたいなものでしょうか)だと思うのですが、小泉首相は、「イラクに派兵した。さらに今回延長表明した。これで上々でしょう」と軽く考えてないかということです。
日米同盟強化→中国は対日関係を配慮という蝶番的発想は間違いではないと思いますが、ちょっと冷静に<不安定の弧>と日本を眺めて世界戦略5分見直してと申し上げたいですね。(汗)

そこまで褒められると大変恐縮です。事は小泉首相個人よりも、これまでの日本の指導者層に蔓延していた意識によるものだと思います。

ある集団に属してしまうと、どんな優秀な人でもその集団の意識に染まった発想しかできなくなってしまいます。

これはしっかり銘記しておきたいです。

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