中間選挙でのテロとイラク問題
アメリカン・エンタープライズ研究所が今年の11月に行なわれる中間選挙についてのレポートを出した。この“AEI Political Report, September 2006”の内容を見てみたい。中でもテロとの戦いとイラク問題に注目したい
まず、レポートは中間選挙の全体的な傾向を以下のように述べている。
2006年の選挙を前に、現職候補への不信感は例年になく高まっている。多くの出口調査でも民主党支持者の方が共和党支持者より中間選挙で積極的に投票に向かう傾向が現れている。
このコメントを評価するうえで、以下の二つの質問を見てみたい。
問1:自分達の選挙区の議員が再選されることを望みますか?
PSRA/ピュー・リサーチ・センターが行なった調査によると、この数字は2002年6月の58%から2006年6月には51%に下がっている。現職候補への批判は高まってはいるが、それでも過半数の投票者はこれまでの候補を支持している。
問2:今回の選挙にはこれまで以上に熱心に投票に行きますか?
ギャラップ/USAトゥデーが今年の8月に行なった調査では共和党支持者の36%、民主党支持者の46%が今回に中間選挙にはこれまで以上に熱心に投票すると応えている。確かに民主党支持者の方が共和党支持者よりも今回の選挙に熱心である。だが考えてみて欲しい。民主党支持者の中で例年になく熱心なのは46%に過ぎない。民主党はイラク問題とテロ対策でのブッシュ政権の対応を好機として反撃しているに過ぎない。来る選挙で民主党がより多くの委員会を配下におさめるには、実現性のある政策を示さねばならない。
テロとの戦いについては、以下のように記している。
アメリカ国民は世界がこれまで以上に危険になったと感じており、本土への大規模なテロ攻撃もあり得ると考える者も多い。テロリストが勝利していると考えるアメリカ国民は少ないが、アメリカと同盟国の側が勝っているのか双方とも勝利に至っていないのかについて世論は分かれている。アメリカ国民は現政権が自分達の国を安全にしてくれていると信じているものの、大統領の政策への支持率は下がっている。9・11直後から、市民の自由への侵害を懸念する意見も強まっている。このような動向の原因として考えられるのは、恐怖感の鎮静化、アメリカ国民が伝統的に抱いている連邦政府の強大化への懸念、そして現政権の政策が挙げられる。
ギャラップ/USAトゥデーの調査では、国民の76%が世界はより危険になったと答えている。これはすさまじい数字である。さらにブッシュ政権の政策全般とテロ対策への支持率も急激に下がっている。政策全般での支持率は2002年1月の83%から2006年8月には40%に急落している。他方で対テロ戦争での支持率は2002年1月の88%から2006年8月には47%に落ち込んでいる。
しかし今年の8月にCBSニュースが行なった調査ではブッシュ政権がアメリカをテロ攻撃からより安全にしたと答えた割合は51%なのに対し、より危険になったと答えたものは29%にとどまった。実際に9・11以降はアメリカ本土に大規模なテロ攻撃は起こっていない。この点から、現政権のテロ対策にはある程度の成果を収めている。
レポートでも述べられているように、アメリカの有権者はテロとの戦いの名の下に市民の自由が奪われるのではないかと懸念しているようである。また対テロ戦争への確信も揺らいである。ギャラップ/CNN/USAトゥデーの調査ではアメリカと同盟国が勝っていると答えた者は2001年10月の42%から2006年8月には35%に減少している。国民全体では、どちらも勝っていないという見方が支配的である。
イラク戦争については62%が対テロ戦争の一環だと答えていた。それが2006年8月に入ると51%が両者は無関係だと答えている。(CBSニュース/ニューヨーク・タイムズ)
これらの結果にもかかわらず、アメリカ国民の多くはテロの脅威を低減させるためにはある程度は個人の自由が制限されても良いと考えている。にもかかわらず、その数字は2001年10月の71%から2006年5月には54%に低下しているというのがフォックス・ニュース/オピニオン・ダイナミックスの調査結果である。
結論として言えば、11月の選挙で民主党はある程度は巻き返すかもしれない。長引くイラク戦争とテロとの戦いにうんざりしている有権者もいる。しかしこれが選挙の行方を決定づける訳ではない。ニューイングランドではジョセフ・リーバーマン上院議員が民主党の大統領候補指名の予備選で敗退したように、リベラル派は勢いづいている。それでもなお、リベラル派が全米国民の気持ちをつかむには至っていない。ブッシュ政権への批判はあるものの、その政策にはアメリカ国民に受け容れられている部分もある。
テロ対策ではどちらの党がより実現可能な政策を打ち出せるか?これは選挙結果にも劣らず重要である。.
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テロとの戦いだけがIssuesではありません。年金や健康保険制度は依然として危機的状況ですし、なによりも経済ははっきり言って瀬戸際です。石油の価格は上昇していますし、バブルだった住宅市場も落ち込んでいます。共和党はこうした問題よりもテロとの戦いの方に国民の関心を集め、民主党よりも優位であることを宣伝するでしょう。外交政策や安全保障について言えば、共和党の方が民主党よりもシンプルでわかりやすいですから大衆の支持を得ます。
しかしながら、逆から見れば、まさにアメリカが今直面しているテロは、一般市民にアメリカとアメリカを取り巻く世界を教えてくれる格好の題材だとも言えます。なぜアメリカは世界から嫌われるのか。ここから出発して、結局軍事力で相手を押さえつけることはなんの解決にもならないことを示すことができると思います。
投稿: 真魚 | 2006年9月 2日 23:49
景気と中東情勢もどうやらといった塩梅ですよねぇ。下院は厳しいかなぁ・・・・
投稿: tsubamerailstar | 2006年9月 3日 01:24
米国民が、ブッシュ政権内部に入り込んだイスラエル勢力の影に気づき始めたということでしょうか?しかし、確かにブッシュ大統領の保守的な政策には共感できる面は多いですね。
投稿: ろろ | 2006年9月 3日 02:20
舎さん、
私のブログで関連記事を書かせていただきました。
MikeRossTky
投稿: マイク | 2006年9月 3日 08:15
真魚さん、ろろさん、アメリカの経済は非常に良い状態で決して瀬戸際などではありません。石油の値段も下がりつつあります。
マイクさん、どうしてイスラエル勢力が問題になるのか不思議でしょうがないです。アメリカのロビーにはイスラエル以外にも強力な勢力がいくらでもいます。
アレックスさん、最近のアメリカの世論調査はブッシュ大統領や共和党の支持率は調査によってまちまちですが、調査によっては共和党と民主党がトントンのものもあり、ブッシュの支持率が42%というものもあります。私は共和党は多数議席を保つと考えます。民主党にはイラク戦争を批判するだけで新しい政策への考えが全くありませんから。
投稿: 苺畑カカシ | 2006年9月 3日 13:06
苺畑カカシさん、初めまして。
いえ、私はそうは考えません。今という時点で見れば景気は好調ですが、これは今後も続きません。景気後退は秋口から本格化してくるでしょう。石油価格についても、中東情勢は今だ不安定です。物価上昇の懸念もあります。住宅市場の鈍化により個人消費にも陰りが出ています。共和党がよく言う減税効果というのも疑問です。さらに、クリントン時代にはなく、ブッシュ政権になって作られた巨額の財政赤字をどうするのかという根本的問題があります。
私にはむしろ、共和党の言っていることには、テロ対策以外になにがあるのかと思います。つまり、今のアメリカ政治は、国内政策では民主党・共和党と明確に区別できるものではなくなっているんです。ブッシュもまた、いわゆる議会共和党ではなく「思いやりのある保守主義」(Compassionate Conservatism)と述べていました、その内容は本質的にクリントン政権のそれと大きな違いはありません(それでも共和党政権と民主党政権では、それなりの違いはありますが)ただし、9.11以後、ブッシュは当初言っていた「思いやりのある保守主義」の政策を行ってきたのかというと、いろいろ議論があります。
共和党の強さとは、その政策内容が民主党より優れているのではなく、アンチ・リベラル・エスタブリッシュメントという統一した価値観の下で言論人たちが自発的に多くのシンクタンクを作り、テレビや新聞や雑誌などのメディアで数多く発言していることと、保守支持の草の根の人々がつながっていること。これら一連のことが、結果的にひとつの大きなムーブメントになっていることです。このインフラなりムーブメントなりに該当するのものをリベラルは今だ持っていません(60年代にはあったような気がする)。今の時代は強いて言えば、ネットのDaily KosやMyDDに集まるリベラルブロガーたちが大統領選にどう影響するかですね。リベラルはこれしかないですね。しかし、彼らは民主党急進派を支持するでしょうから、ハワード・ディーンがそうだったように、今回も主流派に拒否される可能性はあります。
投稿: 真魚 | 2006年9月 3日 18:21
真魚さん、
<<今のアメリカ政治は、国内政策では民主党・共和党と明確に区別できるものではなくなっているんです。
そうですね。今のアメリカ政治では民主党・共和党レベルで見ると確かに明確な区別はできません。問題はRINOと言う言葉で説明できると思います。
基本的に共和党=保守主義と思われています。しかし、保守主義を唱える共和党サポーターは共和党内のRINOに対してサポートを引こうとしています。選挙に勝つためには必要とされるRINO。これはなに?
RINO=Republican in Name only
共和党に籍を置いているが、保守主義の哲学に沿って政治を行わない共和党員です。
歴史的にみて、保守主義がレーガン大統領によって最前線に出る前はRINOは”Country Club Republican"と言われてもいました。大企業をサポートして、カントリークラブでゴルフを行いながら政治を… 思想や哲学には無縁の共和党員ですね。
しかし、RINOはこの15年間で存在感が薄れてきています。予備選挙ではいくら現役とは言え、勝てなくなっています。
後、5-10年で共和党は一新され、保守主義の党となると考えられます。政権を握って今みたいに”馬鹿”な政治家にならない限りですが…
<<今の時代は強いて言えば、ネットのDaily KosやMyDDに集まるリベラルブロガーたちが大統領選にどう影響するかですね。リベラルはこれしかないですね。
このリベラルの方々から見ると、リーバマン上院議員などはDINOと言う存在に。問題はDaily KosやMyDDで進められている考え方は主流からどんどん遠のいていることです。
15年前、なぜ民主党が下院で敗退したのか?なぜ、上院でも敗退したのか?なぜ、クリントンは共和党が制した下院に躍らされて、真魚さんが言う”その内容は本質的にクリントン政権のそれと大きな違いはありません”となってしまったのでしょうか?
たとえば、真魚さんが”健康保険制度は依然として危機的状況”と書いていますが、なぜ、クリントンが提案した法案が完全に否定されたのでしょうか?これはアメリカの国民が政府が社会主義と同じレベルで”健康”と言う個人の問題への介入を否定したからです。民主党の主流はこのような介入にアメリカの国民が否定的であることを理解しています。リベラルの方々はこれを理解していません。これがハワード・ディーン、ジョン・ケリーに見る”失点”です。だから、長期的に見て民主党は大統領・上院・下院で過半数以下の存在を続ける事になるのです。
MikeRossTky
投稿: マイク | 2006年9月 3日 20:52
Mike,
伝統的保守主義ではダメですね。保守主義の観点から見ればブッシュよりもキングリッチの方が保守主義的でしたが、ブッシュは共和党の左派から右派、キリスト教原理主義などさまざまな保守派グループを認める許容さがあったからこそ、大統領候補になりました。保守主流が否定するネオコンの主張を外交政策に持ってきたのもその現れです。ゴールドウォーターからレーガン、そしてキングリッチと続く保守本流の思想では、今のアメリカの問題は解決できません。
今の共和党は、連邦政府による福祉政策の必要性もわかっています。ブッシュが言っていた「思いやりのある保守主義」(Compassionate Conservatism)もそうですね。一方、クリントン政権で言えば、あまりにも連邦政府が福祉を負担すると国の財源がなくなることをよくわかっていました。ようするに、保守もリベラルも同じような政策にならざる得ないのです。健康保険制度について言えば、なくすわけにはいかないでしょう。かといって限度があるので無限に援助するわけにはいきません。だからこそ、むずかしい問題になっているんです。
投稿: 真魚 | 2006年9月 3日 23:47
tsubamelalisterさん、ろろさん、
いずれにせよ、民主党が大規模に躍進するとは考えにくいです。議席を増やすのは間違いないでしょうが。
イスラエルの影響は拡大解釈されすぎでは?OXロビーに頼る国にはアメリカと安定した関係を築けていない国も多いので。バブル経済を警戒された頃のジャパン・ロビー、そして中国ロビー、台湾ロビー・・・・・。最近ではインドもこうした動きを。
アメリカ社会の主流派と近い関係にあれば、このようにあれこれ騒がれるロビー活動は不要です。ブリティッシュ・ロビーなどまず聞いたことがありません。
仮にやっていても、目立たずスマートに影響力を及ぼすのが英国流。目立つ不動産を買い占めて叩かれたり、「たかが」日帝36年でいつまでも恨みだけをかう国の国民は自虐的に笑うしかありません。
投稿: 舎 亜歴 | 2006年9月 4日 13:24
苺畑カカシさん、
今回の選挙は確かに結果を予測しにくいです。ブッシュ政権の支持率が伸び悩む中、民主党にもそれなりの政策も人物も出ないとあっては。
それにしてもリーバーマン上院議員の予備選敗退はどのような影響がでるのか?2006には大した影響はないようですが、2008は?
草の根の保守運動やシンクタンクの充実では共和党側に分がありそうです。このギャップを埋めるべく、Center for American Progressのようなリベラル派シンクタンクもできていますが、どのような政策が立案されるか?例えばイラク撤退を主張しても、その後をどうするのかという青写真が不明です。
この秋の選挙は2008年にどう結びつくのでしょうか?今後も注目です。
投稿: 舎 亜歴 | 2006年9月 4日 13:53
真魚さん、マイクさん、
確かに真魚さんの言う通り、国内政策で共和党と民主党の差は小さくなっていると言えます。これは世界的に見られる傾向で、行政国家化現象や福祉国家化が主な原因です。
その一方で、いくら行政国家だ福祉国家だと言っても無秩序に政府の支出を大きくしてよいのか、もっと効率的にやれないのかという批判から台頭したのが現代の保守主義です。そうした考え方を実現した政治家の代表がレーガン、サッチャーです。
そう言えばつい先日、BBC History Magazineの20世紀のイギリス首相の内で誰が最も偉大かというラック付けでサッチャーがトップでした。政府の役割が大きくなる中で、19世紀の夜警国家はできません。その中で保守の政治哲学を貫いたことが評価されたと思われます。マイクさんの「保守思想」からは喜ばしいニュースでは?リンク先は以下の通り。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/5294024.stm
しかしマイクさんと真魚さんが言うようにリベラルはブログ頼みしかないのでしょうか?大学では依然としてリベラル派の教授の方が多いのでは(70、80年代ほどではないにせよ)?シンクタンクの設立では遅れをとったとはいえ、Center for American Progressのような大規模で知名度の高いスタッフを抱えたものもできています。ただ、その割にはアメリカ国民の気持ちをつかむ政策が出ていないようですが。
それから真魚さん、
>ブッシュは共和党の左派から右派、キリスト教原理主義などさまざまな保守派グループを認める許容さがあったからこそ、大統領候補になりました。
次いでに言えば民主党員まで。シーファー駐日大使は民主党出身です。
最後に、真魚さんのコメントはいつもネオコンに批判的ですが、日本国民としてはむしろありがたい存在ではないのですか?ネオコンは決して知日でも親日でもありません。しかし日中対立では一貫して民主主義国の日本を支持しています。民主党政権でも親中にはならないでしょうが、アメリカにとっての日中のバランスが変わってきます。日本の政府にも国民にも歓迎されざる事態です。
イラク開戦に積極的だったのはネオコンだけではありません。保守本流もそうでしたし、リーバーマンに代表されるジャクソン派民主党員もそうでした。となると、真魚さんのネオコン嫌いの理由は?
投稿: 舎 亜歴 | 2006年9月 4日 22:52
舎さん、
<<大学では依然としてリベラル派の教授の方が多いのでは(70、80年代ほどではないにせよ)?
今の方がもっと多いですよ。OBがいろんな大学で反発しています。
昨日のWSJの社説サイトOpinion JournalでたまたまIvy Leagueのダートマス大学での問題をハイライトしています。http://www.opinionjournal.com/editorial/feature.html?id=110008893
問題点としては、今保守系の”教授”候補は政府の要職についています。私がジョージタウンの一年生の時は保守系の先生が沢山いました。レーガン大統領が当選してほとんど引っこ抜かれましたよ。その代わりにカーター大統領の閣僚などがわんさか… クリントン大統領の閣僚や要職についていた人をネットで検索すると、ほとんどが大学で働いています。
1980年から2008年までの28年間のうち、20年が共和党が大統領の位置にいましたからね。保守系の人が大学に戻る事ができないし、大学ではなく、シンクタンクに入る人も割合にして多いですよ。
MikeRossTky
投稿: マイク | 2006年9月 5日 19:42
舎さん、
日本にとってどうこうということではありません。
私は、ホッブズの平和よりカントの平和を選びたいということです。
投稿: 真魚 | 2006年9月 6日 01:23
マイクさん、
The Right Nationで、かつてはフリードマン、ハイエクの著作を読む者はリベラル知識人から異端児扱いされたとあったので、現在は大学からリベラル色が弱まったのかと思っていました。
ダートマスの記事は興味深いのですが、大学によって違いがあるのでは?フーバー研究所を抱えるスタンフォードは逆に保守派が強いとか。
とはいえ全体的にはマイクさんの言う通りだと思います。シンクタンクの研究員には大学の教職を兼ねている者も多いので、そこまで調べるとゴチャゴチャグチャグチャ。
投稿: 舎 亜歴 | 2006年9月 8日 00:43
真魚さん、
ホッブスの平和か、カントの平和か、これは相手次第です。ゴア大統領でもバートレット大統領でもそうして決断を下すでしょう。
投稿: 舎 亜歴 | 2006年9月 8日 00:51