NHK討論回顧2:親米派の反論
日本の平和憲法に関するNHKのテレビ番組が8月15日に放送され、会場の参加者の間でアメリカの外交政策と日米関係が議論された。これは平和憲法の再考には重要な問題だが、それは世界の安全保障をめぐる環境が変化したからである。また、日米同盟のステップ・アップのために憲法改正を望んでいるのが他ならぬアメリカだからである。
この問題の議論では右派も左派もアメリカの外交政策を厳しく批判した。彼らはアメリカが武力に頼り過ぎると言い、またアメリカの強大な力によって日本の独立性が損なわれると心配している。女性の権利と平和運動の活動家である米田佐代子氏を筆頭とする左派の参加者はアメリカがテロリストに攻撃されるのは当然の報いだとまで言い放った。米田氏が覇権安定論という国際政治経済学の基礎理論を知っていたなら、あのように馬鹿げた意見は言わなかったであろう。かのロバート・ケーガン氏なら保安官と酒場の主人の例え話でこうした左翼の人達に反論したであろう。
残念なことに司会の三宅民夫アナウンサーはこのような猛烈な反米気運のSturm und Drang(疾風怒濤)に対して親米派に充分な反論の機会を与えてくれなかった。そこで番組でのSturm und Drang に反論したい。
ナショナリストの参加者の中には保守派団体の指導者の細川一彦氏と保守系ネット活動家の天羽絢子氏のようにリアリスト的な観点から日米関係の強化を訴える者もいた。彼らが日米関係の強化の必要性を訴えるのは、ただそれが日本の国益に適うという理由だけである。必要とあれば日本はアメリカに対して「ノー」を突きつけるべきだと彼らは言う。確かに日本もアメリカも主権国家である。だが日米同盟はそのような矮小なリアリズムを超えたものである。そこでアメリカによる世界秩序の性質と近代国家としての日本の基盤について述べたい。
まず、アメリカによる世界秩序の性質を理解することが非常に重要である。これについては2月27日の「英米の覇権を哲学から考える」という記事で述べている。この記事では覇権安定論について述べている。イギリスとアメリカは自由主義に基づいた政治及び経済の秩序という公共財を提供し続けている。この分野は私がロンドン・スクール・オブ・エコノミックスの大学院に在学していた頃の主要テーマであった。詳細は本文中のリンクを参照して欲しい。ならず者が酒場に侵入すると危険に直面するのは保安官であって酒場の主人ではない。覇権国家は世界の安全保障のために保安官の重責を担う。アメリカがテロリストに攻撃されるのは当然の報いだと言った左翼陣営はこうした無知な発言を恥じ入らねばならない。米田佐代子氏、秋元裕美子氏、その他数名の左翼の人達がそのようなことを口走ったように思われる。
よろしい、それならこうした左翼の人達に尋ねてみたい。貴方達は誰の味方なのか?貴方達は我々自由世界の味方なのか、それともテロリストとならず者国家の味方なのか?貴方達は我々の社会に味方なのか敵なのか?彼らが右翼であろうと左翼であろうと、親米であろうと反米であろうとかまわない。しかし公衆の面前であのような発言をしたことは日本にとって最も信頼すべき同盟国に対する完全な侮辱である。次に彼らがテレビに出演する機会があるなら、あのように非道な発言を謝罪するよう助言したい。
また世界の中での日本の立場についても言及したい。自由な同盟国が日本に敬意を払うのはアメリカと緊密な関係にあるからである。戦前の日本は西欧列強の一員であり、戦後の日本は西側民主主義国クラブの主要国である。ヨーロッパ諸国が日本を受け容れているのはアメリカの重要な同盟国だからである。オランダの歴史学者で織田信長の研究書“Japonius Tyrannus”の著者であるユルン・ラマース氏は、日米関係が強固になれば日蘭関係ひいては日欧関係の強化にも多いに役立つと言っている。日本でも有数の親米派の政治コメンテーターの長尾秀美氏は自らの著書「日米永久同盟」で同様な主張をしており、ヨーロッパからオーストラリアに至る自由主義同盟諸国が日本を重要なパートナーと見なすのは日本も自由な国々もアメリカとともに共通の政策課題を追求しているからであると述べている。
また冷戦後の世界の安全保障をめぐる環境についても言及する必要がある。現在、NATOはグローバルな作戦展開を模索しており、日本、オーストラリアばかりか韓国とまで新しい戦略提携を考慮している。また日本はインドとオーストラリアと共にアジア太平洋地域での新しい安全保障の枠組を発展させようとしている。日本とこうした国々との共通の絆はアメリカとの同盟関係である。言い換えれば、強固な日米関係によって、ここで挙げた尊敬に足る民主主義国と日本との関係も強まる。
遺憾なことに、この番組に出演した6人の有識者達はこの点について何も議論しなかった。集団安全保障の議論ではこれを考慮することが重要である。有識者は以下の顔ぶれである(敬称略)。
高坂 節三、元経済同友会憲法問題調査会委員長
渡辺 治、一橋大学大学院教授
小林 節、慶應義塾大学教授
小林 よしのり、漫画家
伊勢崎 賢治、東京外国語大学教授
斎藤 貴男、ジャーナリスト
何とも豪華な陣容だが、この重要な点に関しては何も述べていない。すなわちアメリカとの緊密な関係は尊敬に値する民主主義諸国との関係も強化することになる。お歴々は何をしに出てきたのだろうか?
さらに日米関係の強化に及び腰な人達には「イングリッシュ・レッスン」が必要である。イギリスはアメリカと極めて緊密な関係を維持して世界を運営している。以前の「英米同盟と日米同盟:ウィルソン・センターでの会合を振り返る 」という記事で英米特別関係の重要点を述べ、日米関係のアップ・グレードのあり方を模索した。英米特別関係には4つのキー・ポイントがある。
(1) 他の国とは隔絶した存在となる
英米特別関係によってイギリスはアメリカにとって他の国とは比べものにならないほど重要な同盟国となる。よく言われるように、アメリカのローマに対してギリシアの役割を果たすのである。
(2) アメリカの力を活用する
アメリカとの緊密な関係によって、ヨーロッパでも世界規模でもイギリスの立場を強化する。
(3) アメリカの政策形成に影響を及ぼす
ローマに対するアテネのように、イギリスが世界の運営に関してアメリカの相談役になる。
(4) ヨーロッパとアメリカの仲介役となる
イギリスはアメリカに対してヨーロッパの声を代弁すべきである。また米欧間の政策にギャップが生じた際には調整役となる。
(1)番は日本が世界でより大きな影響力を行使するには最も重要である。ジャック・シラク元フランス大統領、ドミニク・ド・ビルパン元フランス外相、ゲルハルド・シュレーダー元ドイツ首相がアメリカのイラク戦争支持の要請をきっぱりと拒絶した時にどれほど惨めな結末を迎えたかを思い返して欲しい。彼らは全く影響力を行使できず、ほどなくして退陣に追い込まれただけである。厳しい批判を浴びたものの、トニー・ブレア元イギリス首相はアメリカの政策形成者に影響を行使できた。この点を決して忘れてはならない!
最後に近代国家たる日本の精神的基盤について述べたい。近代日本の精神的基盤とは脱亜入欧である。これが日本を劇的なサクセス・ロードに導いたことに異を唱える者は誰もいない。日米同盟は単なる安全保障上の取り決めにとどまらず、欧米先進民主主義国の一員という日本の地位を保証するために必要不可欠なものである。サンクト・ペテルスブルグでのサミットの際にアメリカのジョン・マケイン上院議員とジョセフ・リーバーマン上院議員が権威主義的なプーチン政権のロシアは議長国の資格を持つのか疑問を投げかけたが、日本がエリート・クラブの一員に相応しいかという疑問を投げかけた指導者はアメリカにもヨーロッパにも始めからいなかった。本当に愛国心のある日本人ならこのことに誇りを持たねばならない。
以前の「新年への問いかけ2:ビクトリア女王が東アジア史に残したもの」と「日本人の歴史認識に問題提起」という記事で、近代日本の幕開けはビクトリア女王の砲弾による中華秩序の粉砕とともに始まると述べた。日本人は西洋文明の衝撃を理解したがアジア人は暗黒時代に浸りきっていた。日本国民は悔いも迷いもなく暗黒時代と決別し、「プロテスタント的」な勤勉さと倫理観によって一直線に近代化と啓蒙化に邁進していった。日本国民はロックとスミスの価値観に基づくビクトリア女王の世界秩序を受け容れたが、アジア諸国民は西洋文明を学ぶ努力をまるでやろうとしなかった。
その結果、日本は中華秩序の白昼夢に浸り惰眠を貪るアジア人とは全く違う存在になったのである。戦後の日本は「プロテスタント的」な勤勉さで、ウィリアム・エドワードズ・デミングの総合的品質管理のようにアメリカ人が考案した経営技術をアメリカ人以上にすばやく学びとった。いわば、日本経済の奇跡は日本人がアメリカ人以上にアメリカ的になれたからできたことなのである。オランダの歴史学者ユルン・ラマース氏は長野商工会議所とのインタビューで同様なことを語っている。
急速な西洋化、悔いも迷いもない啓蒙化、そしてロックとスミスの価値観は日本人の精神に深く浸み込んでいる。日本のとって最良の友好国がアングロ・サクソンの世界帝国であるのは何ら不思議ではない。アメリカとの強固な同盟関係がなければ、日本は中華巨竜の沖合いに浮かぶ惨めな列島に堕ちてしまう。日本人にとって好ましいのは明らかに儒教のアジアよりも啓蒙主義の欧米である。
強固な日米同盟は自由主義の世界秩序を守り抜くためにも、欧米先進民主主義国の一員という日本のアイデンティティーを守るためにも必要不可欠なのである。
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最近、反日の面々だけでない方々までが半ば反米にもとれる事を公然と語ることが多い中、非常に論理的に書かれた内容で納得のいくものです。
多くの方々も一時的な現象や表面上のことで一喜一憂せずになぜ同盟が必要かをよく考えてほしいと思います。
投稿: niisan | 2007年8月31日 18:12
どうもありがとうございます。あの番組で司会者は回答の番号札と肩書きだけを頼りに発言者を決めていました。例えば同じ改憲でも親米派とナショナリストでは全く発想が異なるのですが、そうした区別が司会者にはできていませんでした。
あれは明らかに司会の失敗です。テレビを観ていただけの人には、こうした失敗はわからないようです。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月 1日 10:54
舎さん、
当記事について100%賛成&同意します。
私が、あの番組を最初から最後までイライラしながら視聴した理由は以下の点以外の何物でもありませんでした:
>貴方達は誰の味方なのか?
私の言葉で表現すれば、「あんたら(右も左も)は一体どこに立って生きて来たのか?」でしょうか。参加者と言うか、議論の立居地が全く読めなかった。思わず、「石破さんを呼べ!」と叫んでました。
これは私が911アタックの際の日本社会全体のリアクションにも強く感じたことと全く同じです。だから私は、現代の右も左も真の愛国者ではないんじゃないか、と思うわけです。時計の針を戻したい人たちばっかりなんじゃないか、と。
こうした我が国の「温室」すなわち「傲慢」ぶりを見るにつけ、この、己の立居地を常に明確に意識せずとも取りあえず経済的繁栄の享受には預かれた、という「おいしい方程式」は、短期で見れば憲法9条の恩恵と言えても、長期で見れば、やはり9条は「懲罰」であったのだ、と認識せざるを得ません。
>イギリスとアメリカは自由主義に基づいた政治及び経済の秩序という公共財を提供し続けている。
>アメリカとの強固な同盟関係がなければ、日本は中華巨竜の沖合いに浮かぶ惨めな列島に堕ちてしまう。日本人にとって好ましいのは明らかに儒教のアジアよりも啓蒙主義の欧米である。
舎さんに、是非そのことをあの場で一席ぶっていただきたくて、TVのこちら側で私がムズムズしておりましたよ^_^; 何はともあれ、お疲れ様でした。
投稿: kaku | 2007年9月 1日 20:43
6人の有識者と40人以上の視聴者代表の意見を限られた時間で全てうまくとりまとめるのは難しいことはわかります。ただ、司会がそれぞれの参加者がどのような人なのかを把握していないので、最も適切な人に発言をさせていない場面が多々ありました。朝生まで時間を拡大しないとという意見も参加者からありましたが、それよりも司会が誰に発言させるかという適切な判断が重要だと思います。野次や怒号が飛び交ったのは、おそらくこのような不手際によるものと思います。
>>思わず、「石破さんを呼べ!」と叫んでました。
石破茂でなくとも親米派の有識者を呼べなかったのは、あの番組の失敗です。そしてそのような有識者がいないのであれば、なおさらスタジオ視聴者代表の親米派に発言の機会を与えるべきでした。そもそも私に番組ディレクターから声がかかったのは親米派を誰か出したいという事情からです。司会者にはそうしたバランス感覚が欠けていました。厳しいことを言えば、歌番組の意識で司会をやっていたのではないでしょうか?
こうしたことは何も知らずにテレビを観ている人にはわかりません。メディアの報道には一般視聴者に見えない失敗があるものだと実感しました。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月 2日 13:06
>石破茂でなくとも親米派の有識者を呼べなかったのは、あの番組の失敗です。そしてそのような有識者がいないのであれば、なおさらスタジオ視聴者代表の親米派に発言の機会を与えるべきでした。
本当にそうなのでしょうか。そうではなくて、番組制作側にさえ、「国防」と言う認識が欠けている、と言うのが事実なのではないでしょうか。
実は、舎さんからのアンケート指令を受け、即刻送信した翌日に私もNHKから電話を頂き、出演を依頼されました。たとえ出演の意思はあろうともお盆のさなか、夜中まで…など、わが身にはあり得ず、1時間半ほどの電話で自らの考えをお伝えしました。
その電話の間中逐一「もし米国が・・・」「もし米国に・・・」「でも米国は…」と仰るので、日本の国防をイコールで米国の国防を考えるのは何故ですか、と純粋な疑問を呈したのですが明確な回答は頂けませんでした。
私の常識では、9条を考えるとは「国防」を考えることなんですが、番組では「国際貢献」みたいになっていて、その噛み合わない感じが、よく出ていてべんきょうになる、っちゃー勉強になりましたが。
ついでに次回の討論で取り上げて欲しいテーマについて、しつこく「NHKの民営化」をお伝えしましたが、毎度「うふ・・・」の一言で片付けられました。ちぇ。
投稿: kaku | 2007年9月 4日 12:00
kakuさん、
>>貴方達は誰の味方なのか?
ほほう、世界を敵と味方に分ける、と。
アメリカのいうことをきく国は味方であり、きかない国はテロを容認している国なのだ、と。
従って自由と民主主義の敵である、と。
よって、そうした敵国は、なんか少しでも悪さしたら、先制攻撃をしてぶっつぶすべきである、と。
で、そういう輩は、グァンタナモ収容所で拷問したっていいんだ、と。
そうでなければ、世界の平和は保てないんだ、と。
ブッシュやネオコンのロジックですなあ。
投稿: 真魚 | 2007年9月 5日 00:53
真魚さん、
>ほほう、世界を敵と味方に分ける、と。・・・(略)・・・ブッシュやネオコンのロジックですなあ。
いま、鮮やかに着地しました、怒涛のリベラル・ロジック!・・・って、「グァンタナモ」まで出しちゃいますかー。「自由・民主主義」と言う「立居地」の話で。
しかし、真魚さんは一体何を主張なさりたいのでしょうか?
「腐った果実の一つ」が発生するのは「幹あるいは根の部分」が悪いからである、ゆえにこの幹を切り根こそぎ断て、と言うロジックなのであれば、それはそれで納得も出来るし対処の仕様があるのです。そうでも無いんですよ、ね?
ちなみにワタシは日本版ネオコンです。転向は高校生の時に済ませました。
投稿: kaku | 2007年9月 5日 20:28
kakuさん、
NHKの担当者が日本の国防の問題を電話で話す時に「アメリカは、アメリカは」と尋ねたのは、もちろん憲法9条の問題で日米同盟のグローバル化が避けて通れない問題だからというのがあります。また、スタジオに親米派の出演者が圧倒的に少なかったので、一人でも多く出したかったというお家事情もあったと思います。
私と話したディレクターの方ならそのくらいの説明はできたと思うのですが、kakuさんが電話で話したのは違う人だったのでしょうか?
番組で国際貢献の話になってしまったのは、PKOなど自衛隊の国際活動が増えたことが挙げられます。そしてアメリカ及びその同盟国(イラクでの英、豪、蘭のように)との共同作戦の場面も多くなります。そうなると、これまで通りに9条を守るのか武力行使も是とするのかという議論になります。国際貢献が話題になったのはそうした事情です。日本の国防と言っても、もはや9・11以降の世界では国家や領域という概念での政策は通用しなくなっています。そのため専守防衛と攻撃の区分は無意味になっています。休憩時間に入った頃、自衛隊愛知県隊友会の会長を務めている青山さんとこうした話しをしました。
kakuさんへの返事が「うふ・・・・」?電話で話したのは女性の局員だったのですか?
もしかしたら、kakuさんの気合に押されたとか。まだお互いにブログでしか接点がないので、生のkakuさんの声を聞いたことはありません。ただコメントのやりとりから、もしかしたらと思っただけです。ワハハ。
まぁジャイアンちゃんにだけは優しく。それと「指令」など畏れ多いです。ただのお願いです。ご協力ありがとうございます。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月 7日 22:03
真魚さん、
kakuさんへのコメントに割り込んですみません。このすぐ次の記事を参照してください。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月 7日 22:05
kakuさん、
「ゆえにこの幹を切り根こそぎ断て」と判断するのは、アメリカでもなければイギリスでもありません。ましてや亡命イラク人と称する人々でもありません。そこに先祖からこれまで暮らしてきて、これからもそこで生活をしていくイラクの一般民衆です。ましてや、イラクの場合、その病根であるのはフセイン政権という幹なのか、あるいは別の幹なのかすらもはっきりしていません。そうした状況で、アメリカ(ってゆーかブッシュ政権)の言う「ゆえにこの幹を切り根こそぎ断て」に同意するというのは、これは無責任というものです。人様の国を他国がどうこうできると思うのは傲岸と驕り以外のなにものでもありません。
実際のところ、この幹(フセイン政権)を切り根こそぎ断てというのは、アメリカ及びイギリスの利益のためであり、アメリカ、イギリスの利益というのは、しいては日本の利益でもあるので、日本もアメリカを支援すべきであるというロジックです。これはこれで正しいんです。私は考え方が違いますが。
じゃあ、誰がイラクの人々のことを助けるかというと、そんものはどこにもないんです。イラクの人々は最終的にイラクの人々でやっていくしかないのです。イラク戦争はアメリカの暴力以外のなにものでもありません。そして、イラクの人々は、アメリカの暴力の前にあまりにも無力であったということなのです。サダム・フセインの罪とは、こうしたアメリカの暴力を招いたというか、招くようなことをこれまでやってきたということです。その結果がこれなのです。
では,アメリカはなぜそうして他人様の国に暴力をふるうのか、それはアメリカの今の経済がそうなっているからです。どうなっているのかというと、かつてアイゼンハワーが言ったように軍産複合体が国の経済の中心にどっかとあるからなんです。20世紀になって、第二次世界大戦以後、アメリカは外国で戦争をしないと国内の経済が回らない仕組みの国になってしまったんです。
で、外国で戦争をするために(国内経済を回すために)、200年前の建国の理念をもってきて、我々は人類の自由と民主主義のために外国で戦争をしますみたいなスローガンをいちいち立てているのです。アメリカがこうなっちゃっているために、世界の人々が迷惑をしているのです。
つまり、どういうことかというと。
「腐った果実」とは、実は、中近東でもなく、イスラム原理主義でもなく、アメリカそのものの内部にある。ゆえにこの幹を切り根こそぎ断て!!!
というロジックになるのです。日本版ネオコンのkakuさんなら、このロジックにご同意戴けるものと確信しております。
あっ判断するのは、アメリカの民衆のみなさんであって、我々日本人ではありませんでした。
話をもっと続けると(ううっ真魚さんの話はいつも長い)上記で、「アメリカがこうなっちゃっているために、世界の人々が迷惑をしているのです」と書きましたが、一番迷惑しているのは、なによりもアメリカの市民なのです。今の政権は、テロとの戦いと称してイラク戦争を始めとして税金を湯水のごとく使いまくり、その実、市民の自由がどんどん規制されています。地球の反対側の国に自由や民主主義を広めるよりも、アメリカの自由が今危機にさらされているのです。これは建国の父たちが創ったアメリカではありません。これこそ、建国の理念に対する背信行為ではないでしょうか。アメリカは、今の間違った政権によって、間違った方向に進んでいるのです。
そんなことを言っているのは、真魚さんのようなリベラルだけでしょうと思っているのならば大間違いで、これは今回の共和党大統領候補に出馬したテキサス州下院議員のRon Paulもこうした意見を主張しています。イラク戦争は間違っていると言っているのは、民主党だけではなく共和党の議員にもいます。共和党の保守本流は、海外派兵には反対なのです。アメリカは、本来の理念に戻るべきです。God Bless America!!
投稿: 真魚 | 2007年9月 9日 10:40
アメリカの経済が戦争なくして成り立たないというのは、まったく根拠のない話です。
第二次世界大戦のような国家総力戦を何年もするというのなら軍事産業が儲かるということもあり得ますが、イラク戦争のような短期戦で主要な装備、戦車も戦闘機もほとんど喪失していない状態では軍事産業に利益はありません。
もし軍事産業に利益を与えようと思えばイラクと戦争するのではなくイラクに武器を売りつければいいのです。
フランスがこの手法でかなりの利益を得てます。
実際、イラク戦争に予算をとられ新型機の開発が遅れて軍事産業のほうは困ってるのですから。
9.11は幻ではありません。現実に人が死んでるのです。
日本人も。今まで国家しかできなかったような大量殺戮がテロ組織にできるようになった。そのようなことが二度と発生しないようにするための「テロとの戦い」なのです。
アメリカが自国のことのみに専念して世界への関与をやめたらどうなのでしょう?
台湾を中国から誰が守る?
テロの脅威から世界を誰が守る?
コソボでの虐殺を止めるのにアメリカなしで誰ができたでしょうか?
イラクだって湾岸戦争後だけでも何十万もの一般市民がフセインに虐殺されています。イラク戦争を批判する人達はフセインに虐殺された人達には何かしてあげれたのでしょうか?イラク国内のことだからと知らぬ顔を決め込んでにすぎないではないですか。
結局、自分たちだけ安全だったらそれで良いって思想ですよね。
投稿: アラメイン伯 | 2007年9月 9日 11:36
アラメイン伯さん、
アメリカの国防費がGDPの4%という水準では、軍事産業なしに経済が成り立たないというのは誤りです。しか数日前のILO発表ではアメリカの労働生産性は世界一となっています。
ニュー・レフト系の学者や市民団体は何かとこうした話題を持ち出して世論を扇動するものです。
そう言えば、次の記事で挙げた小林節もそうです。「アメリカもイラク戦争が侵略戦争だと認めた」とのたまわっていました。これは法曹人特有の悪徳弁論テクニックで、ともかく技術的な細部にこだわって相手をやり込めようとするものです。
実際に「侵略戦争」などと認めてしまえば、前線の兵士の士気に大打撃なうえに、ムーブ・アメリカ・フォワードのような徹底勝利運動を行なう保守派市民団体は存続の危機にさらされます。小賢しい屁理屈をどう並べようと、実際に起こっていることは全く違います。
なまじ頭が切れるだけに始末に終えない人物は実に厄介です。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月 9日 18:49
真魚さん、
>外国で戦争をするために(国内経済を回すために)、200年前の建国の理念をもってきて、我々は人類の自由と民主主義のために外国で戦争をしますみたいなスローガンをいちいち立てているのです。アメリカがこうなっちゃっているために、世界の人々が迷惑をしているのです。
>今の政権は、テロとの戦いと称してイラク戦争を始めとして税金を湯水のごとく使いまくり、その実、市民の自由がどんどん規制されています。地球の反対側の国に自由や民主主義を広めるよりも、アメリカの自由が今危機にさらされているのです。これは建国の父たちが創ったアメリカではありません。これこそ、建国の理念に対する背信行為ではないでしょうか。アメリカは、今の間違った政権によって、間違った方向に進んでいるのです。
・・・真魚さん、democracyってご存知?DPRK並みの定義でしょう、これ。わざとですよね?
「国防のセンスの欠如」とはこういうことでは?もしくは、911アタックを「ブッシュの取り巻き及びネオコン一派の陰謀」とお考えで無い限り、911以降の第二次イラク戦開戦そして今日までの流れをこのように把握しないはずです。
>イラク戦争は間違っていると言っているのは、民主党だけではなく共和党の議員にもいます。共和党の保守本流は、海外派兵には反対なのです。アメリカは、本来の理念に戻るべきです。
米国人が言う時の「イラク戦は間違っている(た)」とは、「自由/民主主義を守るための戦い」自体が間違っている、と言う意味では無く、「戦略が」間違っている、あるいは、「サダム政権の自由/民主主義への脅威度の認定が」間違っていた、と言う意味と狭義に受け取る。
共和党じゃなくても海外派兵は原則歓迎しないでしょう。でも、911アタックは、起きた。建国の父たちが創った頃のアメリカでは想定も出来なかったような時代に。であるならば、「本来の理念」を守る為にどう行動するのが米国建国の精神か、と考える。
それが、米国に暮らし、学んだ人の考える「普通」ではないかと思いますが。
>「腐った果実」とは、実は、中近東でもなく、イスラム原理主義でもなく、アメリカそのものの内部にある。ゆえにこの幹を切り根こそぎ断て!!!<
真魚さんのお話を受けて樹に例えた訳ですが、ワタシ的には「根」は「自由/民主主義」、「幹」はそれらを体現するための「国家体制」、「腐った果実の一つ」が「グァンタナモ収容所拷問事件」と考えます。
であるならば、真魚さんのこの主張は「根」すなわち「自由/民主主義」を絶つ、事になりますが。まさか真魚さん、そこまでアバンギャルドじゃないですよね?
>God Bless America!!
911アタックで亡くなられた全ての方に合掌、テロで命を落とされた全ての方々に合掌。一つのデモクラシーの命日に。
投稿: kaku | 2007年9月11日 21:37
>イラク戦争のような短期戦で主要な装備、戦車も戦闘機もほとんど
>喪失していない状態では軍事産業に利益はありません。
似非軍事オタから反論。
911以前と以後での国防費の推移参照すればそんなこといえる訳が無い。
イラク戦争開始10日で使用された高価なもの
トマホーク(約6000万円)400発
バンカーバスター(約1700万円)150発
DAM-ER(約250万円)8000発
トマホークは合計750発近く消費されているので
当然、次世代巡航ミサイルとともに新型トマホークを追加発注。
投稿: ルイージ | 2007年9月15日 00:50
すると。わざわざ1億円以上するトマホークなんかを在庫処分するために地球を半周したところで戦争したとでも言うのですか?
弾薬は演習でも消費します。わざわざ戦争しなくてもそのほうが安上がり。
トマホークなんかコンパートメント化がすすんでいて、その部分だけ交換すれば新型になります。
在庫処分のために戦争なんてあり得ないです。
投稿: アラメイン伯 | 2007年9月15日 12:06
アラメイン伯さん、
アメリカでは、軍は公共事業体になっています。Permanent war economy、Military-industrial complex、Military Keynesianismというものをそもそもご存じないようですので、まずWikipediaあたりを読んで頂いてから会話しましょう。
http://en.wikipedia.org/wiki/Permanent_war_economy
http://en.wikipedia.org/wiki/Military-industrial_complex
http://en.wikipedia.org/wiki/Military_Keynesianism
投稿: 真魚 | 2007年9月15日 12:43
kakuさん、
だからあ、911とイラクは関係ないちゅーに。
むしろアルカイダの捜索をじゃまして、全然関係ないイラク戦争に向かっていったのがネオコン及びブッシュ政権なんですけど。
はっdemocracy?kakuさん、「民衆にはパンとサーカスを与えればいい」ということと、本当の民主主義は別のものであるということの判別はつく人だと思いますが。あっ、もしかしたらkakuさんは、日本のAnn Coulterなのかも。
911で亡くなった方々を追悼するのならば、911が起こることを予測した報告がありながらも何もせず。起きた後は、自分たちの政治的目的のために、この出来事を利用した政権、グループ、人々を糾弾するのが良心と誠実さがある人のすべきことなのではないでしょうか。
ええっ!!イラク駐留米軍兵士が市民を虐殺したってぇ。なんてひどいことを。
http://www.time.com/time/arts/article/0,8599,1658403,00.html
なに!!グァンタナモ以外にもポーランドやルーマニアにあるCIAの秘密収容所でも容疑者への拷問をやっているってぇ。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/06/08/AR2007060800985.html?nav=hcmodule
これ以外にも、でるわでるわ、こうした話が。
こんなのは、こんなのは、我が愛するアメリカじゃあないやい!!
星条旗が泣いている・・・・・・。
投稿: 真魚 | 2007年9月15日 13:05
ルイージさん、
(アメリカ軍による)戦火にさられたイラクの戦後の復興事業の請負業者は石油大手のハリバートン。ここの元CEOはディック・チェイニー。戦争兵器の費用だけではありませんね。戦後復興の費用も、頂くってゆー寸法です。戦争は儲かりますねえ。
投稿: 真魚 | 2007年9月15日 13:14
だからイラク戦争の後、M1戦車の生産がふえましたか?
F22なんか削減されまくりじゃないですか、イラク戦争の戦費にとられF35の開発は遅れ気味です。
これでどうしてイラク戦争と産軍複合体が関係あるのです?
議会で具体的にそう証言する人でもいたのでしょうか?
それは軍と開発メーカーが密接な関係にないと新型機の開発は上手くいきません。だからといって戦争がないとアメリカ経済が成り立たないとか、産軍複合体の利益のために戦争したとかいうのは論理の飛躍もはなはだしい。
投稿: アラメイン伯 | 2007年9月15日 23:36
米軍のLOGCAPを請け負ってたのは、ハリバートン傘下のKBRって会社
。LOGCAPってのはたとえば宿営地を建設・運営したり、そこで給養施設を運営してメシを食わせたり、物資輸送の車両隊を走らせたり、燃料その他を補給したり、飛行場のベース・オペレーションを担当したり、果ては郵便業務までやったりしているらしい。やってることは民間向けの商売と大して違わないません。
そのKBRは契約は打ち切られてますよ。
これでも金儲けのための戦争だと?
投稿: アラメイン伯 | 2007年9月16日 00:03
去年、陸自がサマワから撤退する時に宿営地の解体作業をケロッグ・ブラウン&ルートに委託する話になっていたそうですよ。実際、委託したのかどうかは知りませんが。
戦争になると仕事が増えていいですねえ。
投稿: 真魚 | 2007年9月16日 13:42
真魚さん、
戦争になるとXX業者が儲かるということをこれでもかと強調するのは、どこぞの多国籍NGO(敢えてこう呼ばせてもらいます。何せ国連官僚についてパワー・エリートとなっている彼らは、まるで自らの宿敵であり多国籍企業にそっくりだからです)が言いそうなことです。儲けている業者もいますが、そんなものは枝葉末節に過ぎません。
それよりも
>>Permanent war economy、Military-industrial complex、Military Keynesianismというものをそもそもご存じないようですので、まずWikipediaあたりを読んで頂いてから会話しましょう。
この「そもそもご存じない」という表現、どうにかなりませんか?自覚しているかどうかはともかく、かなり相手を見下ろしたニュアンスですよ。これではまるで小林節です。
あの「大教授」が「イラク戦争は侵略戦争」と断言した時の語調と目つきはどうだったでしょうか?明らかに他人を見下したような傲然とした態度ですよね。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月16日 18:03
真魚さん、ルイージさん、
何やらお二人の議論を読んでいると、まるで現在のアメリカがナチス・ドイツか何かのようです。Military Keynsianismなど極左陣営が好んで言いそうな怪しげな議論を持ち出すより、もっとオーソドックスな著作でも参照した方が良いのでは?
Niall Ferguson著"Colossus: The Rise and Fall of American Power"より。ご存知の通り、ハーバード大学教授でタイムが選出した世界100人の賢人の一人です。母国イギリスとアメリカの両国で活躍する歴史学者です。タイムは真魚さんが大好きな週刊誌ですよね。
The Defense Department Green Paper published in March 2003 forecast total expenditure on national defense to remain constant at 3.5 percent of GDP for at least three years. That should be compared with an average figure during the Cold War of 7 percent. Given Paul Kennedy's "formula" that "if a particular nation is allocating over the long term more than 10 percent ..... of GDP to armaments, that is likely to limit its growth rate," there seems little danger of imminent imperial over stretch. (p.19)
また
The Bush administration did not invade Iraq because of the country's oil reserves, contrary to the widely believed conspiracy theory. (p.265, Max Boot, "A War for Oil? Not This Time," New York Times, February 13, 2003; Peter Slevin and Vernon Loeb, "Bremer: Iraq Effort to Cost Tens of Billion of Iraq", Washington Post, August 27, 2003)
やはり信用できる参考資料は違います。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月16日 20:38
舎さん、
見下しているもなにも、Military-industrial complexという第二次世界大戦以後のアメリカの経済体制を論じているのに、(意図的にかもしれませんが)イラク戦争といういち戦争で儲からなかったからどうこうという次元の会話しかできないことに私は奇異なものを感じました。そこで、とりあえずまずMilitary-industrial complexについて理解してくださいとお願いしたわけです。
それと、イラク戦争は侵略戦争であるというのは間違いです。アメリカ国内でのイラク戦争論争で、イラク戦争が侵略戦争であり、だから宜しくないという議論は私は読んだことも聞いたこともありません。仮に侵略であったとしても、侵略はなにがなんでもイコール悪であると思うのは、それこそ平和主義の戦後日本ぐらいなのではないでしょうか。
侵略というのを、その国の主権を奪うという意味であるのならば、イラクは自分で主権を今でも持っています。アメリカは侵略しておりません。いわゆる「侵略」をしなくても、アメリカはその影響力を行使できるのです。それは戦後の日本を見てもわかります。そうした新しい帝国主義の視点でアメリカの世界覇権を考えるべきです。
と、「大教授」さんに(見下して)(笑)説明してあげればよかったのでは。
投稿: 真魚 | 2007年9月17日 10:48
真魚さん、
Ann Coulter、ベッピンさんなのは良し。歳は私のがダンゼン若い、そこんとこ強調。で、私のどこが?年齢を上に詐称する必要性は今んとこ無いですが?
>「民衆にはパンとサーカスを与えればいい」ということと、本当の民主主義は別のものである
つまり、当時以来の米国デモクラシーがそうなっている、と?米国民も随分と安く踏まれたものです。
まず、「911とイラクが全然関係無かった」と言う主張は、歴史を遡って断罪するものであり、ましてや未だ「渦中」の状態。今、真魚さんがそれを証明出来るとは思えません。
加えて、テロという行為の最大の卑劣さは、「敵が誰か」を明確にすることなく不意打ちに成されるものであり、その被害を受けた人たちが、普段から「怪しい」と思う者達へその身の「潔白の証明」を求める事は、ごく当然のことであり、また、その証明自体を拒否し、調子に乗って「ざまあみろ、悪はもっと死ね!」などと述べる者に対し拳を握る、それは誰にも非難出来ないでしょう。
更に、米国民は常に「サダム政権の自由/民主主義への脅威度の認定は」間違っていた(る)か?と自問している。己が「国防センス」の育たぬ国の住民、との自認があれば、そんな彼らをそうそう安く踏むことは出来ないはずなんですが。
いずれにしても、そのテロ行為によって起こる「混乱」自体も大きな「成果」なわけで、
>「腐った果実」とは、実は、中近東でもなく、イスラム原理主義でもなく、アメリカそのものの内部にある。ゆえにこの幹を切り根こそぎ断て!!!<
などと言う声が上がるのを、ほら穴の中で小躍りしている輩がいることでしょう。かくして彼らはデモクラシーの長所を逆手に取った、と。
真魚さん、もうあれから随分時が過ぎました、そろそろ「アル・ゴア大統領」と言うトラウマから解き放たれて良いころだと思います・・・はい!(と手を差し出す、心優しき日本版ネオコン)。
投稿: kaku | 2007年9月17日 12:56
真魚さん、
Military-industrial complexは確かにアイゼンハワーが退任演説で言及しています。知らない人はまずいないでしょう。しかしニール・ファーガソンの議論に即して考えると、真魚さんのコメントではその役割を過大評価しているのでは?
あの「大教授」はやはりデマゴーグです。まあ仕方ないです。ただの教育者でなく、弁護士の肩書きも持つので。法曹など大なり小なりプロパガンダの達人です。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月17日 22:18
kakuさん、
>>Ann Coulter、ベッピンさんなのは良し。歳は私のがダンゼン若い、そこんとこ強調。で、私のどこが?年齢を上に詐称する必要性は今んとこ無いですが?
何か歳とか世代にこだわり過ぎ。そう言えばkakuさんのブログに「同世代の人々」とかいうカテゴリーがありました。
アメリカの野球少年(あるいはソフトボール少年)にとってベーブ・ルースは永遠のヒーローですが、傲慢で薬漬けのハ**リー・ホ**ンス**を我が世代のヒーローだと思う者は余りいないでしょう。
ちなみに日本ではこんな60代がいます。
まあ、今のうちに老け込まないよう心身の充実を。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月17日 22:28
真魚さん。
あなたの文章は、まるでイラク戦争の開戦の理由がまるで産軍複合体の利益のためというふうに解釈できるからです。だからそれは間違いと指摘したのです。
アイクが産軍複合体の話をだしたのは、ミサイル・ギャップを唱えて当選したケネディへの警告の意味でしょう。
軍と関連産業が密接に関係があるのは事実ですが、そのために戦争するなどというのはヨタ話です。
だいたいGDPの4%程度の予算で経済が成り立たないというのは説得力に欠きます。
投稿: アラメイン伯 | 2007年9月17日 22:40
舎さま、
>今のうちに老け込まないよう心身の充実を。
敬老の日に有難うございました。
「長生き」ならぬ「長寿」を目指し邁進する所存です。
投稿: kaku | 2007年9月18日 23:09
アラメイン伯さん
>すると。わざわざ1億円以上するトマホークなんかを在庫処分するために地球を
>半周したところで戦争したとでも言うのですか?
そんなこと、私は言ってません。(真魚さんはともかくw
>イラク戦争のような短期戦で主要な装備、戦車も戦闘機もほとんど
>喪失していない状態では軍事産業に利益はありません。
に対して
利益は出ていますよ?と答えただけです。
戦争によって需要は生まれていますし、ロッキード・マーチンや
ボーイングなどの軍事部門はウハウハなソースならいくらでも出せますよ?
ちなみに、
>アメリカの経済が戦争なくして成り立たない
なんて私は、考えたことないですよ?(真魚さんはともかくw
舎さん
>何やらお二人の議論を読んでいると、まるで現在のアメリカが
>ナチス・ドイツか何かのようです。
曲解です。真魚さんと私は似ていますが持論は違います。
誤読というか、読んでいない証拠ですね。
投稿: ルイージ | 2007年9月19日 17:43
F-22生産数の話はたまに見ますが
予定していた生産数が減った=減益
って話ではないので、基本的に無関係です。
ムーアを腐す分には存分にどうぞ。
http://www.boeing.jp/ViewContent.do?id=5805&Year=2004
>ボーイング社
第4四半期ハイライト
ボーイング民間航空機部門は281機という低調な引渡し計画の中で堅調な営業利益率を実現。(中略)
統合防衛システム部門は防衛ビジネスのポートフォリオ全般において強固な業績を実現。米陸軍フューチャー・コンバット・システムの148億ドル、F/A-18多年度製造拡張の86億ドル、EA-18Gグラウラー、アパッチ・アタック・ヘリコプター、スモール・ダイアミタ・ボムのミサイル防衛の主要受注を含む、500億円超のかつてない受注を獲得。民間宇宙における業績は第2四半期に損失を計上。 <
03年ボーイングは各民間部門が赤字でしたが軍事部門の
「ミサイル防衛の主要受注を含む、500億円超のかつてない受注を獲得」
のお陰で再黒字化ですね。
投稿: ルイージ | 2007年9月19日 18:35
ルイージさんなら解っておいでたと思いますが、
昨今は戦争になったからといって兵器の増産などしない。
損耗分の補充程度。損失がほとんどないイラク戦争や湾岸戦争が景気の行方を左右するような利益などあがらい。
アパッチやスーパーホーネットもイラク戦争で損失があったから補充するわけではないですよね。
ロッキード・マーチンやホーイングがウハウハだと言っても一時に比べればの話でしょう?
やはりルイージさんなら解っておいでたと思いますが、ロッキード・マーチンやホーイングも合併再編を繰り返した企業ですね。
真魚さんの言うように産軍複合体のために戦争するくらいなら、合併再編なんて細かいことはしないでしょう。
投稿: アラメイン伯 | 2007年9月19日 22:53
再度
アメリカの経済が戦争なくして成り立たない
なんて私は、考えたことないですよ?
>イラク戦争のような短期戦で主要な装備、戦車も戦闘機もほとんど
>喪失していない状態では軍事産業に利益はありません。
似非軍事オタから反論。
911以前と以後での国防費の推移参照すればそんなこといえる訳が無い。
イラク戦争開始10日で使用された高価なもの
トマホーク(約6000万円)400発
バンカーバスター(約1700万円)150発
DAM-ER(約250万円)8000発
トマホークは合計750発近く消費されているので
当然、次世代巡航ミサイルとともに新型トマホークを追加発注。
「損失がほとんどないイラク戦争や湾岸戦争が景気の行方を左右するような利益などあがらい。」
景気の行方を左右するような利益と少し変化がありますが
私の見方では、イラク後のミサイル/防衛プログラム関係の巨大発注は
景気を確実に下支えし左右したとの認識です。
>イラク戦争のような短期戦で主要な装備、戦車も戦闘機もほとんど
>喪失していない状態では軍事産業に利益はありません
精密誘導弾が
湾岸戦争で2、3割だったのがイラク戦では9割に跳ね上がりました。
戦争の主兵装は精密誘導弾にシフトしたのが証明されています。
これで、喪失していない、利益はないといわれても困りますね。
投稿: ルイージ | 2007年9月20日 06:50
アラメイン伯さん、釣りですか?
>昨今は戦争になったからといって兵器の増産などしない。
>アパッチやスーパーホーネットもイラク戦争で損失があったから
>補充するわけではないですよね。
冷戦後2900億ドルあたりから徐々に下がり続けた米国軍事費は
イラク戦後5000億ドルを越えました。
世界一お金持ちの米国が世界一軍事費を掛けられるのは必然ですが、
独裁軍事発展途上国家を除いての世界の軍事費平均というか目安は
GDP比1%、支出の10%。
(日本はGDP比0.96〜7%、国債抜きで50兆円としてその1割以下、約4兆7千億円が防衛費)
(日本の防衛費は人件費がほぼ5割近くを占め、武器購入費は18%の約9000億円)
ですが、米国はGDP比3%、支出の16.5%。
米国の武器購入費は冷戦後00年の500億ドル以下(約5兆円)から下がり続けましたが、
02年の軍事費前年比9%増から始まり、06年で約900億ドル(約9兆円)と激増。
911後、米国防衛計画は劇的に変化しました。
それによって生じる急な再編成は、巨額の軍事費増となっています。
ミサイルだけでなく、精密誘導などのプログラム開発費でどんどん
軍事費が膨らんでいる現状です。
この数字を見て、利益が上がっていないと主張するなら話になりません。
>ロッキード・マーチンやホーイングがウハウハだと言っても一時に比べればの話でしょう?
911以前と、この7年を「一時に比べれば」とすればそうですね。それが?
イラク戦後軍需産業に利益が出ているのは明白ですが?
>ロッキード・マーチンやホーイングも合併再編を繰り返した企業ですね。
健全な巨大企業ですからね、合併再編くらいします。それがなにか?
合併再編がイラク戦後にあげた軍事部門の巨額の利益を否定することにはなりませんね。
>真魚さんの言うように産軍複合体のために戦争するくらいなら、合併再編なんて細かいことはしないでしょう。
「産軍複合体のために戦争」したとは思いませんが、防衛費は巨額に増えていますし、利益も出ています。
政府中枢と軍事企業の関係を見ると、脳内でニヤニヤできるくらいの怪しさは持ってますね。
「イラク戦後、軍需産業に利益はない」という妄想よりはあり得ますよ?
投稿: ルイージ | 2007年9月20日 12:03
訂正
誤:米国はGDP比3%、支出の16.5%。
正:米国はGDP比4%、支出の20.0%。
2001年がGDP比3%、2005年がGDP比4%。
軍需産業とアメリカ経済の関係なら
Historical Tables 読め。
の一言で済むのに。
投稿: ルイージ | 2007年9月20日 17:04
ルイージさん。私も誤解をあたえる表現でした。失礼しました。
利益がないというのは、そのために戦争したという意見を否定するためで、まったく利益がないとは思ってません。
国家の政策を左右するほどの利益、9・11陰謀設を唱える人が言うほどの利益ははないってことです。
あなたの言うとおり利益はでてるでしょう。
しかしそれがイラク戦争の開戦の理由とか戦争なしでアメリカ経済が成り立たないとかいうことはありえないってこと。
それは、あなたも同意いただけるわけですね。
私はあなたを誤解してたようですね。ゴメンなさいね。
精密誘導兵器の使用がイラク戦争で
9割にもなったというのはそれもその通りです。しかしそれは米軍の装備の再編のためでしょうしGPS誘導爆弾はレーザー誘導爆弾に比べてコストが安いのも理由の一つでしょう。
爆弾は演習でも消費します。
ルイージさんのような方はともかく、それを理由にまるで爆弾の在庫処分のために戦争する。イラク戦争を仕掛けた。っていう人がいるのが困るのです。それが間違いというのが私の意見。
アパッチにしてもAH64Dをまったく新規に生産するのではなく、ほとんどはAH64Aからの改修です。
現在、軍事産業が活況をていしているのはそれはそうですよ。
でも、何も濡れ手に泡ということではない。アパッチのように節約できるとこはしてるわけですし。何事にも健全な利潤はあります。ないと困る。
どんな産業にも良い時もあれば悪いときもあります。
今は冷戦終結の際の悪いときは脱して良い時なんでしょうね。
たげど、繰り返しますがそれがイラク戦争の開戦のためというのが有りえない。
おっしゃるとうり米軍の再編にからむものです。
>健全な巨大企業ですからね、合併再編くらいします
そうですよ。健全な企業なんです。
そんな裏から政府を支配するなんて、とんでもない。
>政府中枢と軍事企業の関係
これはむしろ日本の防衛産業のほうが不健全。
ルイージさんの、おっしゃるとうり米軍の再編は9・11後に激変しました。9・11後なのです。何もイラク戦争だけが理由ではない。今後あるかもしれない新たな戦いに備えてのものです。
ミサイル防衛なんてのは直接イラク戦争とは関係ないでしょう。
どのような産業にも利益はあるし、場合によっては政権との怪しい関係もあるかもしれない。しかしそれをもって戦争をはじめただとか、アメリカは戦争屋だとかいう意見がケシカランってことです。
前にも言いましたが
軍事産業を思いのままに儲けさせようと思えば自国の税金では装備を購入するのではなく、イラク等の独裁国家に売りつけるのが一番効果的。フランスのようにね。
投稿: アラメイン伯 | 2007年9月20日 17:24
>私はあなたを誤解してたようですね。ゴメンなさいね。
陰謀説に「軍需産業に利益はない」
という反論は成り立ちませんからね。
誤解が解けてなによりです。
「911後、軍需産業に利益はない」なんて
変な都市伝説になっても困りますし。
舎さんはいまだに私が
「アメリカがナチス・ドイツか何かのよう」だと
思っていると勘違いされているようですが、
敗戦>多額の賠償金で首が回らない話以外で
ナチス・ドイツと軍需産業関連は
I.G.ファルベン>フォード・スタンダード石油等の
米国企業の関係とかの妄想しか出てきませんw
>どんな産業にも良い時もあれば悪いときもあります。
>今は冷戦終結の際の悪いときは脱して良い時なんでしょうね。
その見方は、どうだろう?
兵器のローテーションは計画的にやるものだし
冷戦後、徐々に下がっていた軍事費が911後、急激に増大。
武器購入額倍増なんてのは、軍需産業からしたら
911特需、イラク特需でしょ。
米経済全体で見たら分母の増大により
昔よりは依存度が減ったのは事実ですが、
金額で見たら米軍需産業は世界的に巨大です。
>軍事産業を思いのままに儲けさせようと思えば
>自国の税金では装備を購入するのではなく、
>イラク等の独裁国家に売りつけるのが一番効果的。
>フランスのようにね。
フランスを引き合いに出すのは、いいの?w
記憶なので正確な数字はアレだけど
2000年以降の武器輸出額は
ロシア・アメリカが3兆円強で群を抜いて高くて
フランスは1兆円前後だったと思うけど?
フランスが効果的ならロシア・アメリカは超効果的?
投稿: ルイージ | 2007年9月21日 12:11
>国家の政策を左右するほどの利益、
>9・11陰謀設を唱える人が言うほどの利益は
>はないってことです。
これは、有効な反論にならないんですよ。
1ドルの為に人は殺人を犯す。
会社の利益のために、外国産を国産として売る。
自分が所属していた企業・団体のために
政治家が便宜を図る。
これが現実でしょ?
個人的には軍需産業は
ネジ一本が市場の10倍100倍する商売ですが
相対的に見て「儲からない商売」だと思ってます。
だって戦争無いと、受注減るし。
これは逆に言えば
「戦争があれば巨大な利益が生まれる」
ということです。
陰謀説は脳内で楽しむ派ではありますがね。
投稿: ルイージ | 2007年9月21日 12:32
舎さん、
ナチ党政権であろうとブッシュ政権であろうと、どの国でも戦争をするプロセスは同じです。
「もちろん人々は戦争を欲しない。しかし結局は国の指導者が政策を決定する。そして人々をその政策に引きずりこむのは、実に簡単なことだ。それは民主政治だろうが、ファシズム独裁政治だろうが、議会政治だろうが、共産主義独裁政治だろうが、変わりはない。反対の声があろうがなかろうが、人々が政治指導者の望むようになる簡単な方法とは・・・。
国が攻撃された、と彼らに告げればいいだけだ。それでも戦争回避を主張する者たちには、愛国心がないと批判すれば良い。そして国を更なる危険にさらすこと、これだけで充分だ。」
George Walker Bush
じゃなかった(笑)
Hermann Wilhelm Göring
投稿: 真魚 | 2007年9月23日 11:06
>だって戦争無いと、受注減るし
これは少し正確な表現ではないと思います。戦争の脅威に備えるから軍需産業は商売になるわけで、実際に戦争するかどうかは特には関係ない話でしょう。
>兵器のローテーションは計画的にやるものだし
そうですよ。今は兵器の発注から生産配備まで何年もかかります。そんなイラク戦争のような短期決戦には間に合わない。戦争したからって利益があがるとは限らない。確かにイラク戦争後、関連予算は増えてます。しかしそれはルイージさん、ご案内のとうり9・11後の国防政策の変換による新たな装備計画によるものでしょう。次の脅威に備えてのもの。
戦争があれば必ず兵器の生産量が増えるのであれば湾岸戦争やコソボ紛争の後にも現在と同じ現象がおこるはず。実際は冷戦終結後、下降をつづけてた。
イラク戦争の後に発注量がふえてるの確かだがイラク戦争と直接は関係のないことでしょう。実際その後生産された兵器はフセインを倒すためには間に合わなかったわけだし。
イラク戦争特需という表現はいかがなものでしょうか?
フランスの経済と軍需産業の規模で1兆円って大きくないですか?かの国は台湾にミラージュ売って中国に対空ミサイル売る国ですよ。アメリカもそこまではしないでしょう。
反米主義者が言うように軍需産業の利益をアメリカが大切にするならF22も簡単に日本に売ってくれるでしょう。
投稿: アラメイン伯 | 2007年9月23日 22:07
ルイージさん、
微に入り細に入りの情報を提供して頂いてありがとうございます。
ただし、これまでのコメントで少し他のコメントに対して攻撃的と思えそうな語調のものもあったので、今回の公開を保留してきました。よほどのスパム・コメントでない限り削除はしない方針ですが、議論の雰囲気によっては公開を遅らせることもあります。
企業は企業の論理で行動しますが、それは枝葉末節です。そもそも高度な軍事技術は民間にいくらでも転用できます。インターネットがそうですし、その他の家電、日常生活用品、さらにはスポーツ用品にまでそうした技術は活かされます。民間への技術の転用ができないような企業ならとっくに市場から消えています。
もちろん、何か世情の動きがあれば目ざとく利潤拡大の機会をうかがうのが企業です。だからと言って、それが戦争の動機とでも言うのでしょうか?
そんなことよりも冷戦後に明確な脅威と危険を特定できずに「歴史からの休暇」をとっていた90年代のアメリカ、そしてEU拡大を機に地域内で内向きになってしまったヨーロッパがとってきた政策こそ問い直されるべきです。これは別にアメリカのネオコンだけが言っているわけではありません。ヨーロッパの識者からも早くからそうした声が挙がっていたことは次の記事にリンクしたスティーブン・エバーツの論文から明らかです。ちなみにこれはイラク戦争以前に書かれています。
ともかく、どこぞの企業がどれだけ儲けたとか特定の思想グループが影響力を及ぼしたなどという議論は極左の多国籍NGOや多国籍市民グループが言いそうなことです。
そうした扇動よりもオーソドックスで大局的な視点に立つべきだと思います。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月23日 23:19
真魚さん、
あのコメントにはkakuさんの一言をそのまま使わせてもらいます。
>>つまり、当時以来の米国デモクラシーがそうなっている、と?米国民も随分と安く踏まれたものです。
それにしてもいつになったらフロリダ・ショックから立ち直るんですか?これかな、真魚さんがショッカーの特定を誤る原因は?
それはそうと、自分のブログはどうなっているんですか?そちらでの私のコメントにも返信はまだのようですが。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月23日 23:28
>>だって戦争無いと、受注減るし
>これは少し正確な表現ではないと思います。
>戦争の脅威に備えるから軍需産業は商売になるわけで、
>実際に戦争するかどうかは特には関係ない話でしょう。
「実際に戦争するかどうか」の話はしてない。
軍需産業の構造の話。
>戦争無いと、受注減るし
これは逆に言えば
「戦争があれば巨大な利益が生まれる」<
戦争が無くても受注が増えると言いたいだけ?
脅威に対して軍事費が増えることが
「戦争があれば巨大な利益が生まれる」
ことの否定にはなってないでしょ?
それとも上の真魚さんの米と同じ意見なのかな?
>戦争があれば必ず兵器の生産量が増える
勝手に「必ず」を付け加えないように。
イラク戦争で消耗したトマホークは保有数の3分の1。
湾岸とは戦術が変わったと上に書いたはず。
>イラク戦争特需という表現はいかがなものでしょうか?
テロ特需がいい?911特需がいい?
ボーイングの03年見たよね?
他年度や他社は調べた?
911からTOP3の軍事部門の利益は増えるけど
イラク戦争前後の変化を見ても十分特需でしょ。
イラク戦争で1/3消費したトマホークに
保有数以上の追加注文があっても特需と言わない?
あなたがコスト安としたGPS誘導爆弾のなかには
ボーイングのJDAMがあるけど保有していた2万発を
使い果たされて3万発追加発注で6億ドル?だっけ?
それとも演習で常に保有数の1/3や全弾
消費するとか思ってます?
というか、あなたのいう特需ってなに?
全体として911特需といいたいなら
私はそれでも構わないですよ?
>フランスの経済と軍需産業の規模で1兆円って大きくないですか?
軍需産業に利益を与えるのに
フランスの経済規模はなんの関係があるの?
フランス陰謀説を唱えたいの?
それなら人のこといえなくなるよ?
ちなみに、2000年以前5年間の武器輸出額は
アメリカが世界でダントツ1位。
2〜15位をあわせた額より多いんですが?
軍需産業を思いのままに儲けさせようと思えば
自国の税金では装備を購入するのではなく、
他国に売りつけるのが一番効果的。でしたっけ?
民主主義国ではないサウジアラビアが
アメリカの大得意先でしたっけ?
この間も何か買ってたよね?
ちなみに私はラプター厨なので、
軍需産業の利益を大事にするアメリカは
きっと売ってくれると信じたいですがw
投稿: ルイージ | 2007年9月24日 00:11
で、ナチスがらみの話は?
投稿: ルイージ | 2007年9月24日 00:13
>そうした扇動よりもオーソドックスで大局的な視点に立つべきだと思います。
まあ、私は親米派ですからね。
「米軍需部門に利益は無い」
なんてトンデモに突っ込んだだけで
書き方が悪かったという反省はいただいたので。
枝葉末節のはなしはアラメイン伯 と二人でしてしまって
そのことにスレ違いと言われればごめんなさいと言いますが
私だけにいわれてもねぇ。
それともアメリカ擁護の枝葉末節話以外は禁止ですか?
投稿: ルイージ | 2007年9月24日 00:17
>もちろん、何か世情の動きがあれば目ざとく利潤拡大の機会をうかがうのが企業です。だからと言って、それが戦争の動機とでも言うのでしょうか?<
私の投稿読んでないでしょ?
再々度
アメリカの経済が戦争なくして成り立たない
なんて私は、考えたことないですよ?
自分の考えと違ってもちゃんと読もうよ?
投稿: ルイージ | 2007年9月24日 00:20
ルイージさん、
>>まあ、私は親米派ですからね。
おや、親米でない人がここの書き込み者にいるんですか。みんな親米ですよ。(笑)
嫌ブッシュ政権者は、ここに若干1名いますが。
>>他国に売りつけるのが一番効果的。でしたっけ?
フランスに売っても、アメリカの国内経済は回りません。
Military Keynesianismですから内需拡大が目的です。
軍事は公共事業なのです。国の税金を軍需産業から国内の各企業へばらまくのが目的です。
今のアメリカの経済は戦争なくして成り立たないんですから。(笑)
F-22はアメリカ国外への販売を禁止していますね。日本に売ることを中国が妨害しているようだし。もし売ってくれたとしても三菱重工が全部をメンテできるとは思えないから、海自のイージス艦みたく機能を落とすんじゃないかな。
投稿: 真魚 | 2007年9月24日 23:24
舎さん、
ゲーリングは、民主主義国家だろうとファシズム国家だろうと、開戦をするプロセスは同じだと述べているのです。
米国デモクラシーの内容がどうであってもです。FDRも、日本の真珠湾攻撃での宣戦布告の遅れという事務処理のミスを政治的に利用しました。朝鮮戦争もベトナム戦争もイラク戦争もみんな同じです。「我々は攻撃された」というスローガンが必要なのです。クリントン政権時代、そうしたスローガンがあるわけでもなく、善意でやろうとしたソマリア派兵は失敗しています。
まあ、きりがないので、このへんで。ご指摘の通り自分のブログをほったらかしにしていますので。私へのコメントというとショッカーの話ですか?舎さん、ワタシと特撮モノの議論をしようと?ちなみに最近ワタシは「仮面ライダー響鬼」を民俗学的に考察しようと思っていますが。
投稿: 真魚 | 2007年9月25日 00:51
アラメイン伯さん、敬称抜けごめんなさいT_T
>真魚さん
F-35は多国間共同開発で予算が絡みますが
F-22はもろ国防政策、政治絡みなんですよねT_T
ブログ主さんが不快そうなので私も退散しますかね。
┐(´ー`)┌
投稿: ルイージ | 2007年9月25日 09:43
ルイージさん、
コメントの内容がどうかよりも他の人のコメントに「釣りですか?」など挑発的な語は好ましくないです。以前に真魚さんのブログでルイージさんはマイクさんと感情的な言い合いになりましたよね。こうなるとコメントを吟味しようとする前に、荒らし目的の発言かなという印象を抱いてしまいます。
もちろん、寄せられたコメントを荒らしと特定するのはよほどのことなので、慎重に対処しなければなりません。
今後のコメントはいかなる意見でも基本的に歓迎します。しかし語調にはもう少し気をつけてください。どのコメントを煮て食おうと焼いて食おうと私のブログなので、誰に何の指図も受ける言われはありません。しかし、削除という最終決断は良心の歯止めがありますからね。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月25日 21:39
これ以上。舎さんに迷惑かけれないし私もこれでこの件は最後にします。
F22。売ってくれるといいですね。売ってくれるかもしれませんよ。反米主義者が言うように国防政策を左右するほど軍需産業の利益を大切にするなら今のように小難しいこと言わずに日本が売ってくれと言ったら売ってくれるでしょう。つて話。
真魚さん。それは違うよ。あなたの言うようにアメリカ経済が戦争なしでまわらないなら、体制が違おうがどうだろうが売るでしょう。自国の税金に加えてさらに利益があがるんだから。
僕が参考にしてるサイトです。思想がかってはないと思います。http://www.kojii.net/opinion/col060828.html
アメリカが戦争しないと経済がまわらないというのはヨタ話ですよ。
投稿: アラメイン伯 | 2007年9月25日 22:12
真魚さん、
同じ軍人ならヘルマン・ゲーリング程度のごろつきよりドミトリ・トレニンのような知性のある人物の発言を参照した方がよろしいのでは?robitaさんのブログへのコメントで言及したロシア退役将軍は語る:自由だが民主的でない国をクリックしてください。私の記事より本文中にリンクしたトレニン自身の論文の方が参考になりますが。
真魚さんは親米ではなく親SFではないのですか?そうそう、サンフランシスコって本当にアメリカなんですか?ゲイやレズの結婚が認められる過激リベラル政治は全米からあきれられています。それにアメリカから嫌われまくっている薬物の怪人ハ**リー・ホ**ンス**がサンフランシスコではhometown heroです。ん?あれ?
真魚さんは逆に問い返すかも知れません。「テキサス、特にクロフォードはアメリカなんですか?」と。
それはともかく、SFならぬ特撮番組についてもよろしくお願いします。響鬼か。「和の仮面ライダー」ってなかなか渋いです。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月25日 22:14
http://mltr.free100.tv/faq01c.html#追い風
投稿: アラメイン伯 | 2007年9月25日 22:16
アラメイン伯さん、
アメリカが戦争なしで経済が回らないというのは確かに嘘です。そもそも国防費が大きく削減されていたクリントン政権期の「歴史からの休暇」の時期にアメリカ経済が空前の好景気だったので。
また純然たる軍事産業という企業は存在しないはずです。そもそも市場原理によって生きている企業が市場原理とは全く違う原理で動いている軍事・公共部門に依存するなど本末転倒です。多くの軍事産業は民用でも優れた製品やサービスを生産しています。それが認められて軍が顧客についているわけです。
とは言え、軍事産業が政治的に影響力を行使してるのは事実です。他の産業もそうしたロビー活動はしています。産軍複合体は特殊ではありますが、極左の人達はそれを過大に言い立てます。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月25日 22:39
>今後のコメントはいかなる意見でも基本的に歓迎します。
ではお言葉に甘えて。
>舎さん
>だいたいGDPの4%程度の予算で経済が成り立たない
>というのは説得力に欠きます。
>アラメイン伯さん
>フランスの経済と軍需産業の規模で1兆円って大きくないですか?
ここから推測されるのは数字の多寡は重要という点。
http://www.trend-review.net/blog/2007/09/000410.html
解説はバイアスが掛かってますが、図表を参考にすると
1940年代から1970年代までは軍事費の割合が異常。
この頃は、
舎さん曰く
>アメリカが戦争なしで経済が回らないというのは確かに嘘です。
とは言えない状況だともいえる(陰謀説ではなく)
が、現在は、そうとまではいえない、というのが
妥当な見方なのだと思う。
>アラメイン伯さん
#提示いただいたアドレスは両方とも偏ってますよ?
>噴飯モノだったのは、某所で見かけた「(防衛産業が) 儲かっているという事実は揺らがない」という発言。事実といっている割にはソースをひとつも提示していない。揺るがぬ事実だと断言するなら、ソースのひとつぐらい出せるのでは ?<
私はソースを出しましたが、あなたの有効な反論がココですか?
>(7) 今回のイラク戦(とアフガン戦)で使った精密誘導兵器と巡航ミサイルの補充に,相当な時間がかかる.
開戦前,Pavewayの在庫は5万以上,JDAMの在庫は9万弱だったが,バグダット攻囲前の段階で1万発以上の「精密誘導弾」を投下したと米軍は発表している.
トマホークは在庫の1/3を使用したと言われる.<
私の出した損失の件が乗ってますね。
ちなみに、増産時、倍のスピードで納めて欲しいとの要請に
OKを出したそうなので、納期はもっと短くなってますが。
思想がかってものなんて、ないとは思いますが
イラク特需の読売新聞記事引用
http://www.asyura2.com/0304/war31/msg/281.html
戦争は本当に儲かるのか?(ここは面白い)
http://uribowslair.cocolog-nifty.com/medianomikata/2007/08/post_ca8e.html
コメント欄より
>えっと、ですね。
戦争は国家にとって利益をもたらすのではなくて、ある特定の人達に利益をもたらす。
で、利益を得ることが出来る人達が合意したときに、あるいは損益分岐点を越えるような条件が整ったときに戦争が始まる。
そういうことではないかと思うんだな。<
>そして、その儲かる人達は政策決定に対して関与できるし、国家を利用できるポジションにいる。
そういうことではないかと・・・。<
この妄想を「あり得ない」と断ずるならそれは
信心深い宗教か何かだと私は思います。
釣り発言について
釣りと荒らしはイコールでは無いと思うけどまあいいや。
「軍需産業に利益はない、なぜなら
イラク戦争で主要装備の損失がないから」
これはアラメイン伯さんの主張ですが、双方とも上で
私は違うと証明し、「軍需産業に利益はない」は
書き方が問題だとの認識の共有ができました。
(主要装備の損失を理解されたかは不明)
にもかかわらず、
アラメイン伯さんは
「軍需産業に利益はない」
という主張を展開しているサイトを
2007年9月25日 (火) 22時12分投稿レスで
紹介している。
これは、どういうこと?
で、考えられるのは釣り?となるわけです。
投稿: ルイージ | 2007年9月26日 10:46
>アラメイン伯さん(はもういらっしゃらないかな?)
>実際、イラク戦争に予算をとられ新型機の開発が遅れて軍事産業のほうは困ってるのですから。<
これは事実とは多分に違っていて、F-35開発の遅れは
http://www2g.biglobe.ne.jp/~aviation/f35.html
以下関係箇所抜粋
>こうして2001年10月、JSFの開発計画が正式にはじまった。しかし、あれもこれもと欲張ると、どうしても無理が生じる。<
>日程が次々と遅れ、1年半も経たないうちに重量超過の問題にぶつかってしまった。機体重量が増えすぎては軍の要求性能も達成できない。<
>一時は交渉決裂に至り、イギリス側のJSF導入が取りやめになるばかりか、英米間の軍事的な協調体制にまで亀裂が入るかと思われた。 <
>こう(外国勢も8ヵ国が参加)なると当然のことながら、JSFはもはや国際的な戦略プロジェクトであり、アメリカ一国の問題ではなくなる。しかしJSFは、米国内でもしばしば機数削減や計画中止といった論議の的になってきた。重量増加の問題で見られたように計画日程が遅れたり、開発費が予算を上回ったりしたためである。<
>したがって今やっと国際的な共同事業の形ができたとはいえ、実態はアメリカの計画であり、開発費もほとんどはアメリカが出している。とりわけアメリカ議会は、こうした時間と費用のかかる計画には批判的で、いったい何故そんなものが必要なのかという論議を予算審議のたびに蒸し返してきた。<
> 最近もロッキード・マーチン社と米海兵隊の高官が議会に呼ばれた。彼らは、JSFは技術的にも費用面でも計画通りに進めることができる。一時は多少の懸念があったけれども「今や事態は変わった」と言い切って、開発継続のための予算を獲得した。<
> しかし11月初めの中間選挙の結果、アメリカ議会の上下両院で民主党が過半数を占めるようになり、ラムズフェルド国防長官が去って、軍の開発計画や調達計画は将来変わる可能性が出てきた。ひとつはラムズフェルドがF-22を余り好まなかったことから、調達数も頭打ちになっていた。今後はその天井が取り払われ、もっと伸びるかもしれない。専門家の中でも、空軍のF-22が増えるのは間違いないといわれ、空軍の高官もすでにF-22の調達数を増やすと言明している。あるいは、これまで考えていた機数の2倍になるかもしれないというほどである。<
> そこで、もしF-22が増えると、F-35には逆風が吹く恐れがある。米3軍向けの生産機数が減るかもしれないのだ。それに対して、たとえば海兵隊は、JSFは単なる攻撃兵器ではない。F-22と一緒にしてくれるなと反論する。<
私がF-22導入の可能性があると見るのは、この辺と911後の
仕方がないとはいえ、過剰防衛本能の落ち着きです。
日本側のネックはイージスの情報漏洩問題ですが。
投稿: ルイージ | 2007年9月26日 14:53
ルイージさん。
>私は違うと証明
証明になってませんよ。戦争と関係ないといってるでしょう。
>陸軍フューチャー・コンバット・システムの148億ドル、F/A->18多年度製造拡張の86億ドル、EA-18Gグラウラー、アパッ >チ・アタック・ヘリコプター、スモール・ダイアミタ・ボムの>ミサイル防衛の主
最初にあげられたこの例だってイラク戦争や9・11のはるか以前からあった装備計画でしょう。その発注がそれ以降だからといってそれがイラク戦争とは関係ない。
あなたも指摘されてるように兵器の装備計画はローテーションでやるもの。
そりゃあまったく利益がないとは言いませんよ。
だけど戦争するから利益になるということは「戦争で主要な装備を喪失してその補充があるから利益になる。論理的にはこうですよ。
確かに誘導弾は発注されて防衛予算を増えてます。
だけど、それのイラク戦争との因果関係を論理的に証明してないじゃないですか。
F/A18だって当初の計画よりは装備数を減らされているしコマンチヘリコプターなんか計画そのものが中止されている。
それに装備の購入費だけでなくイラクの治安維持活動でイラクやアフガンの現地て消費される雑費も多いでしょう。
それでどうして、戦争が利益になるといえますか。
軍需産業に利益がでるのは考えられる脅威があるからです。
戦争するからではありません。
誘導弾の発注数が増えてるから戦争そのものが利益になるとか言えない。
それは今後もしかしたら北朝鮮と戦うかもしれない。中国と戦うかもしれないからです。
フセインのイラクが崩壊してるのに、イラク戦後の発注数の増加が戦争による利益。イラク戦争による利益というのは論理的ではない。関係ないでしょう。次の脅威に備えてのものですよ。
仮にアメリカに深刻な脅威がフセイン政権崩壊後なかったとしたら発注数のスピードアップや増加はなかったでしょうね。
イラク戦争でF16やM1戦車が大量に失われてそれの穴埋めで発注が増加してたらそれはそうですよ。実際にはそんなことなかっでしょう。
それに湾岸戦争やコソボの後では予定どうり国防予算は削減されつづけているのだから戦争が利益になるとは言えないし、ましてアメリカ経済が戦争なしで成り立たないというのはありえない。
また戦前の見込みとしてもそうではない。だから、戦争なしでアメリカ経済は成り立たないなどというのは論理的に成り立たない。そうでないなら、新たな脅威による発注数の増加ではなく戦争計画の段階で利益が見込めるでしょう。
アメリカのように議会の力が強く行政府を牽制しペンタゴンの装備計画も細かいチェックが入る国で、国家を利用できるホジションなどというというものはない。あったとしても企業の利益のために戦争などできない。海軍の新型艦艇ゃF22の装備だって議会からクレームがきます。そんな国でどうして産軍複合体のために
戦争ができますか?
投稿: アラメイン伯 | 2007年9月26日 15:14
大分、この記事とは離れた議論になってきているようです。産軍複合体に全く影響力がないとは言いませんが、戦争の是非について軍事産業が決定できるかのような主張は余りにも行き過ぎです。少なくとも脅威の特定は企業の論理でできるものではありません。
個々の戦闘機の議論など該当記事から離れた話題なら、自分のブログで思うままに議論した方が良いです。ブログの開設なら無料で大した労力もかけずにできます。
ということで、ここは一度議論を終結させ、別の機会にしてはどうでしょうか?私には日英両語のブログがあります。次の記事に向けて準備もしないといけません。
そうそう、真魚さんの返事は待っています。こちらへのコメントでなくても、自分のブログ記事ででもOKです。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月26日 22:39
ルイージさん、
折角のコメントを申し訳ありませんが、削除しました。このブログは2チャンネルではありません。他のコメントに対して侮辱的な表現が多かったためです。これまで何度か躊躇してきましたが、やはりネット社会に蔓延しがちなネット寄生虫病のコメントで雰囲気を低俗化させたくないので。
ちなみに
>>今後のコメントはいかなる意見でも基本的に歓迎します。
私がこう言ったことに偽りはありません。実際に真魚さんのコメントは来続けていますし、これまでにも左翼、ニュー・レフト、ナショナリストなどなどの方々からのコメントも来ています。そうした人達のコメントを削除したことはありません。
大変申し訳ありませんが、間違ってもこのブログを三流2チャンネル並みに貶めたくありません。主義主張はともかく、ここまで酷いネット寄生虫病のコメントが立て続けに来たことはありません。
最後に、議論の結論は出ていますが。産軍複合体には他の産業とは違う独特の影響力はあるが、脅威の特定や安全保障政策そのものを決定づけるほどの力はないと。事は過小評価せず、過大評価もせずと。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年9月27日 13:05
この番組は2、3年ほど前からやっていますが、司会者の頑張りに同情を禁じえないほど見ていてつらくなる番組です。
投稿: 名無しさん | 2007年10月 9日 15:06
事前に参加者の思想や得意分野などをしっかりチェックしていれば、適切な場面で適切な参加者に発言させているはずです。司会者はこうした準備を明らかに行なっていませんでした。
実際に「会社員」だの「無職」だのといった参加者の「平凡な」肩書きが無意味であることは、この番組に関する2チャンネルなどで明かされています。そうであれば、こうした事前準備は尚のこと必要になります。
野次や怒号が飛び交ったのは、司会者が全く場に合わない発言者を指名したのも一因と思われます。
投稿: 舎 亜歴 | 2007年10月 9日 22:32