« イラク戦争5周年の成功と失敗 | トップページ | NATOブカレスト首脳会議から新時代の大西洋同盟へ »

2008年4月 5日

「日米永久同盟」著者の長尾秀美氏が新著出版

当ブログの以前の記事「書評:日米永久同盟」で言及した長尾秀美さんが先の3月末に新しい著書を出版しました。今回は日米同盟についてではなく、「原発が日本を救う」(ERC出版、電話03-3479-2151)と題するもので、日本のエネルギー政策について語っています。

序論では6月の洞爺湖サミットで重要な議題となる気候変動への対策として温室効果ガスの排出抑制のためにも、日本にとって原子力発電所の建設が重要なことが力説されています。

また、エネルギー資源の自立という観点からも原子力発電の建設が訴えられています。石油と天然ガスの価格高騰、バイオエタノールの生産による食糧供給の逼迫を考えれば、原子力の利用は必要不可欠だと主張しています。

きわめて重要なことに、石油と天然ガスの輸入先は中東やロシアのように政治的なリスクを抱えていることを指摘しています。

長尾さんは原子力発電所の安全性に関する懸念を払拭するために議論を展開しています。何よりも注目すべきは、建設用地の獲得や地震対策のためにメガ・フロートの建設を訴えていることです。沿岸での海洋環境や漁業への影響を少なくするためにも、この案は研究を進める価値があると私は思います。

ともかく、エネルギー資源供給の多角化は必要です。長尾さんは新刊で日本がエネルギー資源の獲得で自立できないと真の国際協力はできないということを力説しています。

エネルギーと安全保障の関わりを考えてゆくうえで、「原発が日本を救う」は重要な提言をしています。なお、この新書はまだアマゾンなどネット販売では入手できません。ERC出版(電話03-3479-2151)へ問い合わせるしかありません。

|

« イラク戦争5周年の成功と失敗 | トップページ | NATOブカレスト首脳会議から新時代の大西洋同盟へ »

お知らせ&報告」カテゴリの記事

コメント

舎さん、

TB頂き有難うございました。

エネルギー素人の私は、「原発」を「未来」予想図とするは温故知新的な発想の転換な印象を受けました。

しかし誰よりエネルギー不足なのは私です、そう言った意味で、「資源の獲得で自立できないと真の国際協力はできない」ということは身に染みます。うっ。

外交立場のテストですが、あろうことか?Shahさんとほぼ同じ「グローバル指向のタカ派」でございました。設問中で思ったことですが、「企業経営」とか「投資」が「外交」に含まれちゃうんだなあ、と。この感覚、なじめない…。

最後に、「浪漫」表現のための壁紙。Shahさんに浪漫ってどうなの、と思わなくも無いんですが、確かに随分と爽やかなデザインになられて。明るい気分で読めます。

Shahさん残念でございました、ココログデザインにはかつてこんなものもあったのですねー


あるいはこんなのはどうでしょうか(わざわざ調べた)。


投稿: kaku | 2008年4月13日 13:10

エネルギーは世界の未来に重要な問題となりつつあるのでTBしましたが、どうやら洞爺湖サミットでは食料が議題に。バイオエタノールが食糧供給を逼迫しているとかで、こうなると温暖化否定論のマイクさんの出番ではと思えてきます。

外交的立場のテストですが、今や「外交」とは政府だけがやるものではなくなっています。企業はグローバル化し、市民社会もそうなっています。そうした傾向を踏まえたテストなのでしょう。

壁紙のデザイン紹介ありがとうございます。ただ、私がブログを始める前に供給されていたもののようで。

実は基本的な色合いは現在のようにしたかったのですが、その方法がよくわからなかったのです。後はいくつかの画像を配置したいのですが、niftyのフォーマットを外れて自由にはできません。

それにしても、このデザインはAmericanでもBritishでもない。Mediterraneanかな?私のハンドル・ネームには相応しいです。

ただ、コメントする人の中には私に「浪漫」よりも「"狼"漫」を感じる者も少なからぬようです。そんなに怖~いブログではないと思うのですが。

なお、このブログではHTMLタグが使えます。happy01そこだけを編集しました。

投稿: Shah亜歴 | 2008年4月14日 21:19

初めまして。書き込み有難う御座いました。

食料自給率の低さと並び、エネルギー資源の乏しさも我が国のウイーク・ポイント。それは判っているのだけれども、原子力発電には自分を含めて多くの人間が不安を感じているのも事実。「原子力よりも安全なエネルギー供給源を作り出して欲しい。どうしても原子力以外に無ければ、せめて自分の近所には発電所を作って欲しくない。」手前勝手な思いなのは間違いないのですが、そう考える人は少なくないでしょうね。

この本は未読なので何とも言えませんが、もしかなりの安全性を原子力発電所が“担保”出来るので在れば、人々の見方(思考)も大きく変わって来るのでしょうが、如何せんチェルノブイリ事故のイメージが余りにも強過ぎて・・・。まあ、あれは管理体制が余りにも杜撰だったという現実が在るのでしょうが(苦笑)。

今後とも何卒宜しく御願い致します。

P.S. 書き込み戴いた内容に付いては、こちらにレスを付けるのも相応しく無い気が致しましたので(笑)、当該記事のコメント欄に書かせて貰いました。

投稿: giants-55 | 2008年4月17日 00:39

>>どうしても原子力以外に無ければ、せめて自分の近所には発電所を作って欲しくない。」手前勝手な思いなのは間違いないのですが、そう考える人は少なくないでしょうね。

だからこそ、メガフロート構想は注目に値すると思います。折りしも、今やバイオエタノールと食料で大変な紛争になっています。

今後、様々なエネルギー技術が開発されるとは思いますが、どれも一長一短です。その中で供給源の多角化は必要でしょう。

投稿: Shah亜歴 | 2008年4月18日 13:01

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/109615/40779517

この記事へのトラックバック一覧です: 「日米永久同盟」著者の長尾秀美氏が新著出版:

» 本の明晰 04042008 [つき指の読書日記]
 国連という国際政治最大の機構に対する、信頼というか、信仰にも近い絶対視がいつの間にか、日本の空気になっている。敗戦前の国際連盟からの脱退、ポツダム宣言の条件付き受諾、敗戦、そして米軍の日本本土占領、間接支配の占領期、そして1951年にサンフランシスコ講和条約締結し独立がかなった。しかし国連加盟は敵国条項があり、やっと5年後、念願かなって認められた。誰しもがこれで初めて国際社会の正式な一員になれたと、その喜びは感じたのは当然であった。しかし、国連はそのような場なのだろうか。  いま問題に...... [続きを読む]

受信: 2008年4月 6日 11:23

« イラク戦争5周年の成功と失敗 | トップページ | NATOブカレスト首脳会議から新時代の大西洋同盟へ »