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2008年11月11日

The Divided States of America:オバマ氏の大統領選出は人種融和の象徴ではない

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今回はマルティエデュケーター社というコンピューターソフトによる歴史教育の会社が行なった大統領選挙の出口調査について印象深い結果について述べたい。上記の表は性別そして人種別の調査結果である。

その結果からアメリカでの人種分断の現状がわかる。メディアの報道とは裏腹に、バラク・オバマ氏が大統領に立候補したことによって、この重要な事実が白日の下にさらされ、融和どころではないことがわかる。

白人有権者の55%がマケイン氏に4045%がオバマ氏に投票したのに対し、黒人有権者の95%近くがオバマ氏に5%未満がマケイン氏に投票している。候補者が全面的に政策と人格で選ばれるなら、黒人有権者の数字は現実離れしている。アメリカは様々な思想と利害関係から成る多元的民主主義社会であり、黒人社会も同様である。95%もの信任となるとイラクでイラク戦争前にサダム・フセインが選出された選挙ぐらいしか思い浮かばない。明らかに、メディアが少数民族の有権者を洗脳している。

こうした数字を眺めてみるだけでも、バラク・オバマ氏では人種間の分断を癒すことはできないことがわかる。オバマ氏はメシアでも救世主でもない。新任の大統領とメディアのハネムーン期間が過ぎれば、民族集団の間の緊張は悪化するであろう。

メディアは真実を伝えて欲しい。嘘は伝えないで欲しい。

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コメント

真実を伝えず、スポンサーの意向と資金で真実と称する嘘を垂れ流すのこそ、マスコミではありませんか。
特にアメリカのメディアはその手段に長けている。オバマがよく報道されたのは、金をふんだんにばら撒いたから。「メディアは真実を伝えて欲しい」など、ないものねだりもよいところでしょ。黄金のバナナに食いつく、サルに不足はしません。

mugiさんらしいコメントです。

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