北朝鮮の暴挙は東アジアの航空交通を考え直す好機か
本日、北朝鮮は韓国北西の延坪島(ヨンピョンド)に100発以上の砲弾を撃ち込んだ。韓国のメディアによると、この交戦で韓国兵2人と非戦闘員の住民21人の死者が出ている(“North Korea shells southern island, two fatalities reported”; Korea Joong Ang Daily; November 23, 2010)。現時点では、北朝鮮が攻撃におよんだ理由は明らかになっていない。ともかく、下記の地図を参照して欲しい。
ヨンピョン島が北朝鮮の攻撃を受けたのは、これが初めてではない。キム・ジョンイルは1999年と2002年にもこの島付近で韓国と小競り合いにおよんでいる。地図を見ると、東アジアのハブ空港の地位を誇るインチョン空港(地図上A)が、これほど危険なヨンピョン島(地図上3)に近いことがわかる。
今や東アジアの航空網は考え直されるべきである。インチョンに代わるハブ空港として、成田・羽田空港の整備が急がれる。現在、日本の政界は取るに足らぬスキャンダルと党利党略で混迷の真っ只中である。短命に終わった鳩山政権で国土交通相の地位にあった前原誠司氏は、日本経済再生のためにこの野心的な計画を打ち上げた。
しかし、今や事態はもっと切迫してきた。これは日本の経済と国際的な地位だけのためでなく、世界の公益のためなのである。世界は東アジアのハブ空港に成田・羽田を必要としている!永田町のちっぽけな政争などにとらわれてはならない!
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