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2013年6月30日

ヨーロッパ地域統合の真の課題

共産主義体制の崩壊によって東ヨーロッパおよび中央ヨーロッパに市場経済と自由選挙がもたらされた。しかしトランスアトランティック・アカデミーのカテリナ・ピシュチョコワ、ジュニア・フェローは複数政党制と定期的な選挙の実施によっても旧ワルシャワ条約機構諸国の民主化は進んでいないが、それは市民の自由と法の支配が保証されていないからだと評している。ピシュチコワ氏は共産主義崩壊後のこの地域では西欧型民主主義と中露型権威主義の中間とも言えるハイブリッド体制が定着していると述べている。

ハイブリッド体制が拡大しているという事実は、共産主義が崩壊しても新しいヨーロッパは安定した民主主義とはならなかったことを意味する。むしろ新しいタイプの体制が台頭したために西欧型民主主義の正当性が低下したことになる。現時点で、NATOとEUはこれらの国々を真の民主主義に変革できなかったのである。

以下のビデオを参照されたい。



ピシュチコワ氏の視点は地域統合について全世界的な意味合いを持つ。それは自由貿易と民主化はヨーロッパ以外でも地域統合の主要課題だからである。ヨーロッパ連合は新規加盟国の人権と法の支配について1993年にコペンハーゲン基準を採択した。そうした基準はこれから加盟する国々の統治実績の改善を支援する指針とすて活用すべきで、新規加盟申請国を拒絶するための足切りであってはならない。

ヨーロッパの経験から地域統合の真の意味を再考すべきである。

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